SEOライター100人による実態調査結果 “最強のAI記事作成ツール”は

2025年4月14日、日本国内のコンテンツ制作企業センタードによって、SEO(※)ライター100人を対象とした生成AIの利用実態調査が公表された。
調査は同年4月10日に実施され、生成AIの有用性や直面している課題が浮き彫りとなった。
SEOライターの7割がChatGPTを支持、その背景にある「使いやすさ」と「生成精度」
調査の目的は、SEOライターがどのAIツールを選択し、どのように活用しているのかを明らかにすることにある。さらに、記事作成に関する定量的および定性的なデータも収集された。
調査結果によると、最も利用されているのはChatGPTで、70%のライターが使用していることが判明した。これに続くのがGemini(52%)、Claude(25%)であり、複数のツールを使い分けているケースも多い。
ChatGPTが選ばれる理由としては、操作性の直感性、生成される文章の質、応答速度のバランスが高く評価されている点が挙げられる。GeminiはGoogle製という信頼性から支持されているが、インターフェースや出力の自由度においてやや後塵を拝している印象があるようだ。
記事作成頻度については、「月に3〜5本」が最も多く39%を占めた。1〜2本(26%)、6~10本(20%)と続き、10本以上を作成するユーザーは少数派にとどまっている。
また、作業時間に関しては84%のライターが「3時間未満」で1記事を完成させており、生成AIによって業務の効率化が明確に進行していると言える。
「独自性」と「検索順位」に課題、今後は“人×AI”のハイブリッド化がカギに
調査によって、いくつかの課題も明らかになった。
中でも最も多くのライターが指摘したのは、「独自性の欠如」である。AIによって生成されたコンテンツは、構成や表現が似通ってしまう傾向が強く、オリジナリティを出しにくいという声が多く寄せられた。
また、「検索順位の向上が難しい」という点も看過できない。
AIの出力結果をそのまま使用した場合、検索エンジンに評価されにくいケースも多く、人的な編集・最適化が依然として求められるという見解が多数を占めた。
それでも、AIツール全体に対する満足度は高いようだ。
74%のユーザーが「とても満足」または「やや満足」と回答しており、記事作成のスピードアップや作業負荷の軽減が大きな理由とされている。
不満点があるとはいえ、AIが補助的な役割を果たすことで、ライターはより創造的なタスクに集中できるようになったのだろう。
今後は、より独自性に優れた出力が可能なAIの登場が期待されると同時に、人間の編集力や視点と組み合わせる“ハイブリッド型ライティング”の重要性が高まっていくと思われる。
SEOに強い、かつ個性のあるコンテンツを生み出すためには、AIと人間、それぞれの強みをどう活かすかがカギになるだろう。
※SEO(Search Engine Optimization):検索エンジン最適化の略称。ウェブサイトが検索結果で上位に表示されるように工夫するマーケティング手法のこと。