NTT Digital、「Lukka Insights」導入で暗号資産管理の強化

2025年4月21日、NTT Digitalが米Lukkaの暗号資産データプラットフォーム「Lukka Insights」を日本国内で初めて導入したとAerial Partnersが発表した。
Web3戦略を推進するNTT Digitalが、国内のデジタル資産管理分野での存在感を強める動きとして注目される。

複雑化する暗号資産管理に対応　NTT Digitalが「Lukka Insights」で狙う市場主導権

NTT Digitalは、NTTドコモの子会社としてWeb3やブロックチェーン領域の技術推進を担ってきた。
同社が今回導入した「Lukka Insights（※）」は、金融機関や規制当局、暗号資産企業に向けて設計された高機能ダッシュボードであり、膨大なデジタル資産データの管理、リスク評価、投資分析、戦略立案の支援を一括で実現する。

発表を行ったAerial Partnersは、Lukkaの日本法人であり、会計や税務、データ管理サービスに加え、日本市場にLukkaの技術を展開している。
導入の背景には、国内の暗号資産市場における法令遵守強化やリスクマネジメントニーズの高まりがあると考えられる。

このような状況下で、Lukka Insightsの導入は、標準的なデータ活用基盤を整備することで、業界全体の信頼性向上につながると期待されている。

※Lukka Insights：米国Lukka社が提供する暗号資産関連データの可視化・分析プラットフォーム。

NTT Digital、ルールメイカーとしての地位確立へ　データ主導の暗号資産戦略が加速する可能性

今回の導入は、NTT Digitalが暗号資産市場の中核プレイヤーとしての地位を明確に狙っている証左であると見られる。
単なるツール導入ではなく、自社のデジタル資産戦略を“信頼”と“透明性”の軸で再構築しようとする意思の表れだろう。
今後は、Lukka Insightsの活用を通じて、企業間でのリスクスコア共有、取引履歴の可視化、投資家への説明責任の強化といった流れが加速すると考えられる。

また、規制強化が進む中で、当局との情報連携や報告義務を果たす上でも、同プラットフォームは有力なインフラとして機能しうる。
NTTグループの信頼性と連動するかたちで、他の国内金融機関やWeb3スタートアップが追随する可能性もあるだろう。

一方で、市場の変動性が高い暗号資産分野においては、データ基盤そのものの柔軟性が求められる。
規制・税制の変更、技術トレンドの変化、グローバルリスクなどに即応できるかが今後の成否を左右する。
NTT Digitalが単なる導入企業にとどまらず、国内市場におけるルールメイカーとしてどこまで影響力を及ぼせるかが注目される局面となるだろう。

参照元：https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000065.000030093.html?utm_source=chatgpt.com