WEELとロジカ式、教育支援アシスタント「感情共感AI」をEDIX東京で初披露 感情解析で学習に寄り添う

2025年4月17日、株式会社WEELはロジカ・エデュケーションと共同開発した教育支援アシスタント「感情共感AI」を、4月23日から開催される国内展示会「第16回 EDIX東京」にて初公開すると発表した。生徒の感情をリアルタイムに解析し、生成AIが個別に寄り添う革新的な教育ソリューションとなる。
AIが学習者の感情に共感 新しい“伴走者”としてのAI像
WEELとロジカ・エデュケーションが共同開発した「感情共感AI」は、生徒の表情、姿勢、音声といった生体情報をもとに感情を解析し、生成AIによって個別最適なフィードバックを返す仕組みを持つ。
単なるチャットボットではなく、学習者の「今の感情」と「学習状況」を総合的に捉え、自律的に適切な声かけやヒントを判断・提示するエージェントの構築に挑戦している。
WEELはこのプロジェクトにおいて、感情解析の結果と連動するかたちで大規模言語モデル(LLM)を活用し、個々に合わせた応答を生成するロジックを設計。
さらに、AIが学習支援や進捗管理、メンタルサポートまで包括的に担えるよう、学習者の状態理解から対応まで一貫して処理できるAI基盤の実装を担った。
感情に共感しながら学びを支えるAIという新たな存在が、今後の教育におけるスタンダードとなる可能性も見えてくる。
ロジカ・エデュケーションのブースでは、AIが「集中」「ストレス」「戸惑い」といった感情を読み取り、それに応じた声かけや助言を返す様子を実際に体験できる。
また、教育DXや情報Ⅰの自立型教材、未就学児や社会人向けの教材なども併せて展示される。
AIが教育のあらゆる層に対してどのように貢献できるかを具体的に示す場となるだろう。
教育現場の未来を映す DXと感情解析の掛け合わせがもたらす展望
感情解析と生成AIの連携は、学習効率の向上のみならず、教員の業務負担の軽減にも寄与すると期待される。
生徒一人ひとりの状態を把握しながら、AIが適切なタイミングでサポートを提供できれば、教育現場における人的リソースの限界を補完する強力な手段となるだろう。
EDIXでの初公開をきっかけに、今後こうしたAIエージェントが全国の学校や学習塾で導入されていく可能性も十分にある。
将来的には、学習者ごとの理解速度や興味の傾向を踏まえた高度なカスタマイズが可能になり、学びそのものの定義が変化するかもしれない。
AIが感情という非言語情報をもとに学習をナビゲートすることで、これまで見落とされてきた「学びのつまずき」も検知されやすくなるだろう。
教育の質を根底から変える技術革新が、いま静かに始まろうとしている。