グーグル、全Androidスマホに「Gemini Live」解禁 AIとの“ビデオ通話”が日常に

2025年4月17日、米グーグルはAI「Gemini」と音声会話ができる「Gemini Live」機能を、すべてのAndroidスマートフォンで利用可能にすると発表した。
順次展開される予定で、AIとの対話体験が一気に広がる見通しだ。
「Gemini Live」が全Android端末へ拡大、音声会話型AIが新たな利用体験を提示
これまでPixel 9シリーズおよびGalaxy S25など一部機種に限定されていたグーグルのAI機能「Gemini Live」が、ついにすべてのAndroidスマートフォンで利用可能になる。
今回の発表によれば、同機能はAndroid版「Gemini」アプリを通じて数週間以内に順次開放される予定だ。
「Gemini Live」は、音声入力を通じて自然な会話が可能となるのが特徴だ。
従来のチャット型AIとは異なり、リアルタイムのやり取りや口頭での応答が中心となるため、より人間に近い操作感が得られる。
質問への返答だけでなく、アイデアのブレストや模擬面接の実施、カメラや画面情報を活用した即時検索など、実用的な機能が多岐にわたっている。
まるでAIとのビデオ通話をしているかのような体験が可能であり、スマートフォンによるAI利用のハードルを大きく下げる革新的な試みといえる。
音声AIの大衆化が進行、会話インターフェースの変革と活用領域の広がりに注目
グーグルが「Gemini Live」の提供範囲を全Android端末へと広げたことは、音声によるAIインターフェースが一部の先進ユーザー層を超え、大衆化フェーズへ移行したことを意味する。
従来のAIチャットは入力と応答の繰り返しに依存していたが、音声通話のような自然なやり取りは、非テキストユーザーにも親しみやすく、利用ハードルを劇的に下げる効果がある。
特に注目すべきは、利用シーンが「調べる」「相談する」といった一方向型の行動にとどまらず、「話す」「発想する」といった双方向的・能動的な行動にも拡張されている点だ。
これは、教育、就職活動、パーソナルアシスタントなど多様な領域での活用を促すと考えられる。
今後は、より洗練された応答能力や表情・身振りの再現といった要素が追加されれば、「AIと話す」という行為そのものがユーザー体験の中心に置かれる可能性もあるだろう。
一方で、個人情報の取り扱いやプライバシーへの配慮も一層重要になると見られる。
AIとの対話が当たり前になる時代が、すぐそこまで来ているかもしれない。