StripeとEC-CUBEが提携 日本初のプラグイン公開でEC決済が大きく前進

2025年4月14日、日本国内最大のECオープンソース「EC-CUBE」と米国発の決済プラットフォーム「Stripe」がパートナーシップを締結した。
この連携により、日本企業として初めて「Stripe App Marketplace」にEC-CUBE専用の決済プラグインが公開された。国内EC市場の決済体験が大きく進化する契機となる。
多様な決済ニーズに応える、StripeとEC-CUBEが描く次世代のEC体験
EC-CUBEは、国内EC市場において広く支持されてきたオープンソースのECプラットフォームであり、数多くの中小企業やスタートアップがこれを活用して独自のオンラインショップを展開している。
一方、Stripeはグローバルな決済インフラを提供する企業として、シンプルで柔軟な決済統合を可能にしてきた。
両者の提携は、それぞれの強みを融合することで、日本のEC事業者にとって大きな価値を生み出すものとなる。
今回公開されたStripeの決済プラグインは、クレジットカードやデビットカードだけでなく、コンビニ決済、QRコード決済といった国内で広く利用されている手段にも対応している。
さらに、本人認証の国際標準である3Dセキュアにも対応しており、不正利用防止の観点からも安心感の高い仕様だ。ユーザーは多様な決済手段から選択でき、事業者側はそれらを簡易に導入・管理できる。
StripeとEC-CUBEの代表者は、このパートナーシップが新たなビジネス機会の創出につながり、EC領域におけるイノベーションをさらに加速させるといった主旨のコメントをしている。
デジタルシフトが進行中の日本市場において、安全かつ柔軟な決済手段のニーズは急速に高まっているため、今回の取り組みは、その変化に的確に応えるものであると言える。
中小企業の国際展開も視野に、進化するEC基盤の先にある可能性
今回のプラグイン公開により、EC-CUBEを利用する事業者はStripeのグローバルな決済機能をスムーズに活用できるようになると思われる。
これまで、多通貨対応や海外取引への対応は中小企業にとってハードルが高かったが、Stripeのインフラを用いることで、そうした障壁は大きく低減されるだろう。
国内EC事業者がより高水準の決済インフラにアクセスできるようになることは、海外との価格・サービス競争に対しても十分対応可能になるはずだ。
また、ユーザー視点でも、決済エラーが軽減できることは明確なメリットだろう。
StripeとEC-CUBEは、今後も多通貨や複数言語対応など、国際取引を見据えた機能強化を進める計画であると思われる。国内のEC市場にとどまらず、アジアや欧米圏をターゲットとする中小企業にとって、今後の動きが大きなチャンスとなる可能性がある。
技術革新の波が続く中、国内EC基盤の変革がどこまで進むか、今後も注目したい。