グーグル、最新AIモデル「Gemini 2.5 Pro」で「Deep Research」を提供

米グーグルは2025年4月8日、最新AIモデル「Gemini 2.5 Pro Experimental」で「Deep Research」の提供を開始した。
ChatGPTなどが導入したことで注目を集めた詳細なレポート作成機能で、他のAIモデルよりも高い性能を持っているとされる。
調査・音声化までを一括処理する「Deep Research」
「Deep Research」機能は、ユーザーが与えたテーマに対し、時間をかけて複数の情報源を分析・統合してレポートを生成する。
それだけでなく、今回はその内容を音声データとして出力する機能も備えているという。
ユーザーインターフェースはGemini Advancedのウェブ版およびiOS/Androidアプリから利用可能だ。
また、利用には月額2,900円の有料プランへの加入が必要となるが、初月は無料で提供される。
OpenAIの同名機能との比較テストでは、Geminiが分析的推論力において優位な結果を残しており、統合的な情報処理力でも高く評価された。
ただし、実環境でのパフォーマンスは利用者の条件や目的によって異なる可能性があるため、過信は禁物だ。
今後の展望
Deep Reserch機能は、はじめOpenAI社が公表し、時間はかかるものの、プロフェッショナル並みの分析レポートを出力できることで話題を集めた。
OpenAI社のライバルであるイーロン・マスク氏のxAI社も、名前こそ「Deep Search」と異なるものの、類似の機能を最新モデル「Grok3」に搭載。
今や各社が競って類似機能を開発しているといえよう。
Gemini 2.5 Pro Experimentalはベンチマークテストの結果も良好で、Deep Research機能の性能の高さにも期待がかかる。
ただ、初月は無料であるものの、月額課金制(月額2,900円)というコスト構造は、ライトユーザーや非専門家にとってはハードルとなり得る。
評価が固まるまでは、ユーザーも慎重になるだろう。
グーグルがこの分野に新しいモデルで本格参入したことで、OpenAIを含む他社の開発競争も一層激しくなると予測される。
市場全体の技術革新が加速するなか、利用者がその恩恵を享受するには、正確な情報リテラシーも求められていくだろう。