人気殺到で制限されていたChatGPTの画像生成機能、ついに全ユーザーに開放

OpenAIは2025年4月1日、最新の「GPT-4o」モデルを活用したChatGPTの画像生成機能を全ユーザーに開放したと発表した。これまで有料ユーザーに限定されていたが、需要の急増を受けての決定である。市場の反応は上々だが、技術的・法的な課題も浮上している。
全ユーザー開放の背景と急成長するChatGPTの影響
ChatGPTの画像生成機能は、同年3月25日に「GPT-4o」モデルの新たなツールとして追加された。OpenAIのサム・アルトマンCEOによると、利用者の急増によって一時的に制限が必要な状態に陥ったが、インフラの強化が完了し、全ユーザーへの開放が可能になったという。
画像生成機能では、ユーザーがテキストで指示を入力するだけで、高品質なビジュアルが即座に生成される。無料プランのユーザーは1日3枚の制限があるものの、有料プランでは無制限に利用可能だ。
また、生成可能なスタイルも拡充されており、特に「スタジオジブリ風」のアニメーション画像が注目を集めている。
従来のDALL-Eモデルよりも直感的に生成できるため、より柔軟なクリエイティブ表現が可能となった。
技術的な側面では、「GPT-4o」はテキストと画像の統合処理を強化し、精度の高いビジュアル生成を実現している。ユーザーがアップロードした画像を基に新たな画像を作成する機能も備えており、これまでのAI生成ツールと比較しても、実用性が大幅に向上したと言える。
市場の反応と今後の展望
ChatGPTの画像生成機能が一般ユーザーに開放されたことで、利用者数は急増している。発表からわずか1時間で100万人が新規登録し、週間アクティブユーザーは約5億人に達したとされる。
画像生成機能により、特にクリエイターはビジュアルコンテンツをより直感的かつ効率的に制作できるようになるだろう。また、マーケティング分野や広告業界でも、AI画像生成の活用がさらに進むと考えられる。
一方で、著作権や倫理的な問題も浮上しており、特定のアートスタイルの模倣やAI生成画像の著作権について議論が活発化している。OpenAIは、これらの問題に対処するためのガイドラインを準備しているが、法的な整理には時間を要する可能性があるだろう。
今後の展望として、OpenAIはさらに高度な画像生成機能の開発を進める予定だ。
特に動画生成AI「Sora」との統合により、AIを活用したクリエイティブツールの進化が見込まれる。競争が激化する生成AI市場において、OpenAIは引き続き最前線を走り続けるだろう。