ChatGPTの新画像生成機能、無料ユーザー向け提供を延期 「GPUが溶けている」とCEOがコメント
米OpenAIは2025年3月25日（現地時間）、ChatGPTに新たな画像生成機能を追加したと発表した。しかし、予想を超える人気により、サム・アルトマンCEOが26日、無料ユーザーへの提供は当面延期すると自身のXで発表した。
無料ユーザー向け提供延期の背景と詳細
サム・アルトマン氏は、ChatGPTの新画像生成機能が想定を大きく上回る需要を受けていると述べた。
特に、有料プランのユーザーが一斉に新機能を試し始めたことで、インフラにかかる負荷が急激に増加したという。同氏はこの状況を「GPUが溶けている」とユーモラスに表現し、背後にある深刻なリソース問題を暗に示した。
この影響により、無料ユーザーへの機能提供は一時的に延期されることとなった。
OpenAI側は、サービス全体の安定性と公平なアクセスを確保するため、段階的な展開を採用していると説明している。
現在のところ、この画像生成機能はChatGPT Plus、Pro、Teamといった有料プラン加入者のみに提供されており、今後のアクセス拡大はサーバーの増強状況に左右される見通しだ。
無料ユーザーについては、今後この機能が解放された際に、1日あたり3回という厳格な生成回数制限が設けられる予定である。この措置はリソースの過負荷を避け、より多くのユーザーに公平な利用機会を提供するためのものであり、OpenAIの運用方針の一端を示している。
新機能の導入により、ユーザーはChatGPT内で直接、特定のスタイルの画像を生成できるようになった。入力されたプロンプトに基づき、システムは高精度でスタイルを模倣した画像を数秒以内に生成する。
特に、スタジオジブリ風の画像がSNS上で注目を集め、多くのユーザーが自身の創作と組み合わせた活用方法をシェアしている。
一方で、このスタイル模倣を巡る著作権の問題も浮上している。OpenAIは著作権や倫理的配慮の観点から、特定の生存中のアーティストのスタイルを模倣するリクエストを拒否しており、これは画像生成の際に自動的に検出・制限される仕組みになっている。
今後の展望
ChatGPTの新たな画像生成機能は、ユーザーの創造性を刺激し、多くの注目を集めている。
しかし、予想を超える需要により、無料ユーザーへの提供が延期されたことは、AI技術の進化と普及が急速に進んでいることを示している。
今後、OpenAIはシステムの効率化とインフラの強化を進め、無料ユーザーへの提供再開を目指すと考えられる。
また、著作権に関する議論も活発化しており、AIによる画像生成と既存のアートワークとの関係性について、新たなルールやガイドラインが策定される可能性がある。
総じて、AIによる画像生成技術は今後も進化し、私たちの創作活動やビジュアルコミュニケーションに新たな可能性をもたらすだろう。
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