商談解析AI「JamRoll」、プロンプト指示で要約を自在にカスタマイズする新機能をリリース

株式会社Poeticsは2025年3月26日、商談解析AI SaaS「JamRoll」に「要約カスタマイズ機能」を追加したと発表した。この機能により、営業活動の効率化が大きく進展することが期待される。
プロンプト活用で柔軟な要約を実現、Salesforceとの連携でデータ活用を強化
今回追加された「要約カスタマイズ機能」は、商談や会議の要約をプロンプトで指示し、出力形式を自在に変更できる新機能だ。従来の固定フォーマットとは異なり、ユーザーのニーズに応じた要約が可能になる。
例えば、「競合製品の発言を強調」「意思決定プロセスを詳細に記録」などの指示を与えることで、生成AIが適切な要約を作成する。
出力形式のバリエーションも豊富だ。文章の長短を調整できるほか、選択リストや数値、チェックボックス形式での出力も可能であり、業務の記録形式に応じた最適なデータ整理ができる。
さらに、「Salesforceマッピング機能」により、生成された要約をSalesforceの特定フィールドに直接入力できる仕組みを導入した。
これまで一括入力のみだったデータ管理が、項目ごとに適切なフィールドへ自動的にマッピングされるようになる。
これにより、情報の整理が効率化され、営業チームが迅速に活用できる環境が整う。
商談解析AIの進化とPoeticsの展望
今回の新機能は、営業活動の効率化を目的として開発されたが、その活用範囲は商談記録にとどまらない。プロジェクト会議の議事録作成や、カスタマーサクセスにおける顧客対応履歴の要約、採用面接の評価記録など、さまざまな業務での利用が期待される。
特に、業界特有の用語や評価基準を踏まえた要約を作成できる点は、企業ごとの業務最適化に寄与するだろう。
また、法務や医療、教育といった分野でも活用の余地がある。例えば、裁判記録の要点整理や、電子カルテの自動要約、講義内容の要約配信など、さまざまなシナリオでの展開が期待される。
Poeticsは、今後もJamRollの機能拡張を進める方針だ。将来的には、要約だけでなく、商談データの分析機能や、次のアクションを提案する機能の実装も視野に入れている。AIを活用したデータ分析の精度が向上すれば、営業戦略の立案や意思決定の質も向上する可能性がある。
音声・言語解析技術を強みとするPoeticsは、これまでに日本語特化のリアルタイム音声認識APIなども開発してきた。高い技術力を武器に、AIを活用した業務効率化の支援をさらに進めていくだろう。
JamRollの進化が、営業活動のみならず、企業のDX推進にどのような影響を与えるのか、今後の展開に注目したい。