ソフトバンク、「Perplexity Enterprise Pro」の販売開始 法人向け生成AIで業務効率化を支援

ソフトバンクは2025年3月17日、法人向けAI回答エンジン「Perplexity Enterprise Pro」の販売を開始を発表した。企業がより正確で迅速な情報取得を行うための高度な機能を備えており、業務の効率化を支援するとみられる。
注目される「Perplexity Enterprise Pro」の特徴
今回、ソフトバンクが提供する「Perplexity Enterprise Pro」は、Perplexity AIが提供するAI回答エンジン「Perplexity」の法人向けプランである。従来の「Perplexity」と比較し、より専門的な情報取得や業務効率化を可能にする機能が強化されている。
複雑な質問にも対応可能な“Pro検索”を無制限に利用できるほか、精度の高い検索アルゴリズムを活用する“Deep Research”機能を搭載。さらに、PDFファイルなどの解析を行えるファイルアップロード機能も備えている。
加えて、検索結果をリアルタイムで共有できる“Spaces”機能や、特定の信頼できる情報源に限定して結果を取得できる“ドメイン制限検索”機能も利用可能であるとされる。これにより、信頼できる情報源のみを対象に検索を行うことができ、不要なノイズを排除できる点も企業にとって有用だろう。
「Perplexity Enterprise Pro」は、SOC2認証(※)を取得しており、企業の機密情報を適切に保護する体制が整っている。セキュリティ対策として、検索データやアップロードファイルは7日後に自動削除され、AIモデルの学習には利用されない仕様となっている。
また、シングルサインオン(SSO)機能を備えており、一度の認証で複数のサービスへアクセスできるため、利便性の向上が期待される。
※SOC2認証:企業のシステムがセキュリティ、可用性、処理の完全性、機密性、プライバシーの各基準を満たしていることを証明する国際的な認証制度。
正規代理店としての販売は「ソフトバンクが初」
「Perplexity Enterprise Pro」を正規代理店として販売するのは、ソフトバンクが初であるという。
市場調査を行うコンサルティング企業や、大量の文書を管理する法律事務所、情報の正確性が求められる金融機関など、幅広い業種での活用が期待できるだろう。
競合製品と比較すると、同様のAI回答エンジンを提供するサービスは他にも存在するが、「Perplexity Enterprise Pro」は高精度の情報検索機能やセキュリティの強化という点で優位性を持つと考えられる。
特に、検索精度を向上させるドメイン制限検索機能は、誤情報のリスクを抑えたい企業にとって重要なポイントとなるだろう。
今後、ソフトバンクは「Perplexity AI」との連携を強化し、さらなる機能拡充を進める方針とみられる。