MCデジタル・リアルティ、NRT/KIXキャンパスでGPU計算力提供サービスを開始

2025年3月12日、MCデジタル・リアルティ株式会社は、モルゲンロット株式会社、株式会社マクニカ、菱洋エレクトロ株式会社と連携し、千葉県印西市のNRTキャンパスおよび大阪府茨木市・箕面市のKIXキャンパスにおいて、GPU計算力提供サービス「AI XCHANGE powered by Cloud Bouquet」の提供を開始すると発表した。
このサービスは、4月中の開始を予定しており、既に申し込み受付を開始している。
GPU計算力を手軽に利用可能にする新サービスの詳細
「AI XCHANGE powered by Cloud Bouquet」は、GPU計算力を必要とする企業と、GPUリソースを保有する事業者をマッチングするモルゲンロットのサービス「Cloud Bouquet」の仮想化技術を活用している。
具体的には、MCデジタル・リアルティのデータセンター内に設置されたマクニカおよび菱洋エレクトロのGPUサーバーを、1枚・1時間単位から利用できる。
この仕組みにより、企業は自社での先行設備投資を行うことなく、必要な時に必要な分だけGPU計算力にアクセスできるため、AIプロダクト開発や高度なシミュレーションをコスト効率良く、迅速かつ手軽に実施できる。
MCデジタル・リアルティのデータセンターは「キャンパス型構成」を採用しており、同一敷地内において、複数棟のデータセンターにより運用されている。
これに伴い、本サービスは、データセンター構内接続サービス「クロスコネクト」およびキャンパス内接続サービス「キャンパスコネクト」を介して提供される。
これにより、インターネット回線を介した標準的なGPU as a Serviceで生じるデータ量増大による帯域制限やレイテンシーの課題を解消し、セキュアな利用が可能となる。
今後の展望予測
本サービスの展開により、日本国内でのAI関連プロジェクトのスピードと効率性が大きく向上する可能性がある。特に、スタートアップや中小企業にとって、GPU計算力への低コストなアクセスは新規参入や技術革新の促進要因となるだろう。
これにより、日本におけるAI開発環境の裾野が広がることが期待できる。
一方で、競合他社も同様のGPU計算力サービスを展開してくることが予測されるため、差別化戦略が重要になる。特に、セキュリティ強化や専用チューニングオプションの拡充といった付加価値の提供が今後の成功要因となるだろう。
また、AI開発の進化に伴い、最新のGPUモデルへの対応やスケーリングの柔軟性も求められるようになるため、技術更新とインフラ強化のスピードが重要になると考えられる。