インヴェンティット、「mobiconnect」に宣言型デバイス管理を実装 教育と企業のデバイス管理を革新

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インヴェンティットは2025年3月12日、モバイルデバイス管理(MDM)サービス「mobiconnect」の最新バージョン(Ver.31.18)を発表した。
今回のアップデートでは「宣言型デバイス管理」が実装され、教育現場や企業におけるデバイス管理の効率化が期待されている。

目次

宣言型デバイス管理の仕組みと利点

従来のMDMでは、管理サーバーが各デバイスに対して指示を送る「命令型(プッシュ型)」の管理手法が主流であった。「宣言型デバイス管理」は、デバイス自身があらかじめ設定されたポリシーを理解し、自律的に適用する仕組みを持つ。

これにより、MDMサーバーとの通信が途絶えても、デバイスは自動的に設定を適用し、適切に機能を維持することが可能となる。特にネットワーク環境が不安定な状況において、大幅な改善が期待される。

また、今回のアップデートでは、宣言型デバイス管理を適用するための新機能が追加された。端末管理画面からの手動実行に加え、特定のジョブによる自動実行も可能となり、管理者の負担が大幅に軽減される。

さらに、デバイスのステータスレポートを受信する機能が追加され、管理者は各端末の状態をより詳細に把握できるようになった。加えて、管理データのCSV出力機能が搭載され、デバイス管理に関するデータ処理が容易になった点も特筆すべきである。

教育現場と企業での活用と今後の展望

今後、教育現場ではGIGAスクール構想の進展に伴い、「宣言型デバイス管理」の導入が一層加速すると見込まれる。ネットワークに依存しない運用モデルが確立されれば、地方の学校やインフラが整っていない地域においても、スムーズなICT教育が実現できる可能性が高い。

企業においても、リモートワークの普及に伴い、デバイス管理の重要性が増している。
従来のMDMでは、従業員のデバイスが社内ネットワーク外にある場合、適切な管理が困難になるケースがあった。しかし、宣言型デバイス管理を活用すれば、通信環境に依存せずセキュリティポリシーを維持できるため、より安全なデバイス運用が可能となる。

ただし、デバイス側の自律的な処理に依存するため、命令型管理と比べて即時的な制御が難しくなる可能性がある。また、ポリシー設計が不十分であると、意図しないデバイス動作が発生するリスクも存在する。

総じて、今回の「mobiconnect」のアップデートは、MDMの進化における重要な一歩といえる。しかし、その導入が成功するかどうかは、組織ごとのニーズと適切な運用設計にかかっている。
今後の市場動向によっては、宣言型デバイス管理が業界標準として定着する可能性も十分に考えられるだろう。

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