産業用冷凍機の前川製作所、IT資産管理をクラウド化し業務効率を向上

産業用冷凍機を手掛ける前川製作所が、統合型IT運用管理ソフト「AssetView CLOUD」を導入したことが、2025年3月12日に発表された。
これは、従来の資産管理システムが抱えていた課題を解決し、業務効率を向上させることを目的としている。同社のIT資産管理の強化が期待される。
資産管理の課題解決へ、クラウド移行を決定
前川製作所は、これまで他社製の資産管理ツールを使用していたが、外部USBデバイスの管理やログ管理の面で十分に活用できていなかった。
これにより、セキュリティリスクの高まりや運用負荷の増大が課題となっていた。
加えて、オンプレミス環境での運用によるサーバーメンテナンスの負担が大きく、IT部門のリソースが圧迫される状況が続いていた。
このような課題を解決するため、同社はクラウド型のIT運用管理ソフトの導入を検討していた。
複数のソリューションを比較した結果、既存システムと同等の機能を維持しつつ、情報漏えい対策の強化や業務効率の向上を実現できる点が決め手となり、ハンモックの「AssetView CLOUD(※)」の採用に至った。
クラウドサービスによるメリットとリスク
前川製作所の「AssetView CLOUD」導入による最大のメリットは、クラウド環境への移行によるサーバーメンテナンスの負担軽減と、情報漏えい対策の強化ができることだ。
従来のオンプレミス型システムでは、定期的な更新やトラブル対応にIT部門のリソースが割かれ、業務の圧迫要因となっていた。
今回、この問題を解消することで、より戦略的なIT活用が可能になると考えられる。
一方、デメリットとしては、クラウド移行に伴うセキュリティリスクが挙げられる。
クラウドサービスは利便性が高い反面、インターネットを介したデータのやり取りが前提となるため、外部攻撃のリスクがつきまとう。
特に、産業用機器を扱う企業にとっては、機密情報の流出は深刻な問題になり得るだろう。
前川製作所のような、製造業を主軸とする企業がIT資産管理のクラウド化を進める流れは、今後さらに加速すると考えられる。ITシステムの運用負荷を軽減し、セキュリティを強化することは、企業競争力の向上につながる要素となるだろう。
※AssetView CLOUD:ハンモックが提供する統合型IT運用管理ソフト。クラウドベースで資産管理、セキュリティ対策、リモート管理などの機能を提供し、企業のIT運用の効率化を支援する。