Microsoft、Xboxブランドの携帯型ゲーム機を開発と報道 2025年中の発売を予定か

Windows Centralは2025年3月10日(米国時間)、Microsoftが非公表のメーカーと提携してXboxブランドの携帯ゲーム機を開発していると報じた。開発中の新デバイスは2025年内に発売予定で、Windows搭載の携帯ゲーム機としてほかのポータブルゲーミングPCと競争することになるだろう。
PC寄りの設計と独自のデジタルプラットフォームに重点
開発中の新デバイスは、「Keenan」というコードネームで呼ばれているという。「Keenan」の開発は非公表のメーカーとの提携により進行中であり、完全なMicrosoft純正機器ではなく共同開発の形を取る方針だ。
「Keenan」はPC寄りの設計思想で製作されているといい、Windows OSを搭載することで、他の携帯ゲーム機との差別化を図っている。また、Microsoft StoreやPC Game Pass(※)といった同社の独自デジタルプラットフォームとの連携に重点を置いた仕様になると見られる。
携帯ゲーム機市場においては、任天堂のNintendo SwitchやValveのSteam Deckといった強力な競合が存在する。Nintendo Switchは利便性の高いハードと魅力的なソフトがあり、Steam Deckは大画面でのPCゲームプレイ体験を提供しているなど、競合は強力だ。
一方で、Windows搭載の携帯ゲーム機では確固たる地位を確立したものがなく、Microsoftの参入が新たな競争原理をもたらす可能性もある。
※PC Game Pass:Microsoftが提供するサブスクリプションサービスで、月額料金を支払うことで多数のPCゲームを遊び放題になるサービス。
次世代ゲーム機市場の争点と今後の展望
携帯ゲーム機「Keenan」の開発と並行して、Microsoftは次世代Xboxの開発も進めており、現行のXbox Series XおよびSeries Sの後継機が2027年にリリースされる見込みである。これにより、家庭用ゲーム機と携帯ゲーム機の双方で競争を展開する構えだ。
Windows搭載の携帯ゲーム機としては、「ポータブルゲーミングPC」と呼ばれる製品がある。ASUSの「ROG Ally」や、レノボの「Legion Go」などWindows搭載の携帯ゲーム機がこれにあたり、携帯機としての操作のしやすさと、PCとしての汎用性の高さを兼ね備えている。
先日はボタンを付け替えられる先進的なポータブルゲーミングPC、「AYANEO 3」が発売されるなど、すでに競争は激しい。Microsoftが競争を制するには、より明確な強みをアピールする必要がある。
「Keenan」の詳細については、Microsoftからの公式コメントはまだ得られていない。このため、正式発表に向けた今後の動向に業界の注目が集まっている。
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