JR東日本、東京駅で「ARグラス」や「双眼鏡」をレンタルできる新サービス「プレンタ」開始

JR東日本は2025年3月10日、東京駅で新たなレンタルサービス「プレンタ」を3月10日から開始すると発表した。本サービスでは、観光や移動中に便利なARグラスや双眼鏡などを借りることができ、利用者の利便性を大幅に向上させることが期待されている。
「プレンタ」は事前予約制で、東京駅内の指定場所で受け取ることが可能だ。
東京駅での便利なレンタル体験、「プレンタ」の詳細
「プレンタ」の特徴は、駅を拠点にして、ARグラス(※)や双眼鏡、小型ジンバルカメラなどを手軽にレンタルできる点だ。特に、観光や移動中に便利なアイテムが多く提供されており、観光地での視覚体験や撮影をサポートする。
また、モバイルバッテリーやマイク付き骨伝導イヤフォンなど、長時間の移動や観光を快適に過ごすためのアイテムも揃っている。
利用者は、Webサイトから事前に予約を行い、東京駅の地下1階「BAGGAGE STORAGE +」または1階の「マルチエキューブ」で受け取ることができる。
受け渡し場所は駅構内の便利な位置にあり、時間帯も利用者に配慮した設計だ。たとえば、「マルチエキューブ」は始発から終電まで対応しており、忙しい旅行者にも便利な時間帯が提供される。
「プレンタ」では、各アイテムの利用料金が時間単位で設定されており、利用者のニーズに合わせて柔軟に対応している。
たとえば、ARグラス「Air」の12時間プランは1580円、72時間プランは4740円で、観光などに短時間で利用したい場合でも手頃な価格だ。
双眼鏡やジンバルカメラも同様に、12時間の利用から開始できるため、必要な時間だけ借りられるのが大きな特徴である。
※ARグラス(エーアールグラス):現実世界に仮想情報を重ねて表示するウェアラブルデバイス。
実証実験の成果と今後の展望
このサービスは、2023年に実施された実証実験を経ての正式なスタートであり、東京駅と仙台駅での利用者の反応を受けて、利便性と実用性が確認されている。利用者からは、「身軽に観光できる」といった声や、「必要なアイテムをすぐに手に入れることができる」といった利便性の高さが評価された。
「プレンタ」は、東京駅という国内有数のハブで開始されることから、一定の需要が見込まれる。
しかし、今後の成長には、利用者のフィードバックを迅速に取り入れ、サービス内容を柔軟に拡張することが鍵となる。たとえば、ARグラスに対応した観光ガイドアプリの提供や、駅周辺の施設と連携した特典サービスを組み込むことで、さらなる付加価値を生み出せるだろう。
「プレンタ」は観光・ビジネス両方のニーズに応える可能性を秘めたサービスであるが、定着するかどうかは、今後の進化次第といえるだろう。