ブラジル郵便局、ブロックチェーンとAIで業務改善を目指す

ブラジルの郵便事業者であるコレイオスは、業務効率化と内部サプライマネジメントの改善を目的に、ブロックチェーンと人工知能(AI)の導入を検討している。
2025年3月7日付の官報で、これらの技術に関するソリューション提案の事前選考プロセスを開始したことが明らかになった。
デジタルトランスフォーメーションへの取り組み
コレイオスは、「Licitação Seleção Prévia e Diálogo nº 25000001/2025 CS」というプロジェクトを通じて、ブロックチェーンおよびAIの専門家や企業からの提案を募集している。
この取り組みは、ビジネスプロセスの近代化、業務効率の向上、内部サプライマネジメントの改善を目指している。
同社は、協力的かつダイナミックなプロセスを推進し、業務や採用に関する課題解決を図る考えだ。
ブロックチェーン技術は、サプライチェーンの追跡、文書の認証、取引のセキュリティ向上などに活用されることが多い。
一方、AIは物流の最適化やデータ分析の強化に寄与することが期待されている。これらの技術の導入により、コレイオスの業務効率が大幅に改善される可能性がある。
ブラジルのブロックチェーン技術普及状況と今後の展望
ブラジルでは、ブロックチェーン技術の導入が進んでいる。
2023年10月、政府は国内全ての州でブロックチェーンを活用したデジタルIDを導入する計画を発表した。このプロジェクトにより、2億1400万人以上の国民がブロックチェーン技術を用いたデジタルIDを利用できるようになる見通しだ。
このような国家レベルでの取り組みは、コレイオスのプロジェクトにも影響を与える可能性がある。
ブロックチェーンとAIの導入が成功すれば、他の公共サービスや民間企業にも波及効果が期待され、ブラジル全体のデジタルトランスフォーメーションが加速することが考えられる。