U-ZERO、AIソリューションで日本企業の従業員関与を変革へ

U-ZEROは2025年3月2日、従業員の「働きがい」を向上させるためのSaaS型AIソリューションを2025年5月より提供開始すると発表した。
日本企業の従業員エンゲージメントは世界最低レベルにあり、同社はこれを変革することを目指している。
U-ZEROが目指す従業員参加の向上
日本の企業文化において、従業員エンゲージメントの低下は深刻な課題である。
これに対応するため、U-ZEROは、従業員の「働きがい」を向上させるためのAIソリューションを開発した。
このソリューションは、従業員が社内アンケートやフィードバックを提供する自由な回答を、AIが自然言語処理技術を用いて分析することで、従業員の感情や要望を瞬時に調整し、職場環境の改善を行うことを目的としている。
さらに、このソリューションはSaaS型(※)で提供されているため、導入コストの低減や手軽さも強みとなる。従業員のモチベーションが低下した際に、早期に検知して対策を立てることが可能だ。
期待される効果と今後の展望
U-ZEROのAIソリューションが提供する具体的な機能の一つとして、アクションプランの自動生成が挙げられる。企業文化や業界の最新動向を踏まえ、経営層や人事部に向けた具体的な改善案をAIが提案する。
これにより、迅速な意思決定が可能となり、従業員の働きやすさや満足度が向上すると期待される。結果として、従業員の離職率低下や生産性の向上など企業パフォーマンスの改善につながるだろう。
一方で、デメリットもいくつか考えられる。
AIによる分析がどの程度精度の高いインサイトを提供できるかが鍵となるだろう。従業員の本音が適切に抽出されなければ、対策の効果も限定的なものになる恐れがある。
また、AIが提示するアクションプランが画一的である場合、企業ごとの文化や課題に十分適応できない可能性がある。
加えて、従業員がAIを通じたフィードバックに対し、どこまで信頼を寄せるかも課題となる。AIに意見を吸い上げてもらうだけで、実際の職場改善につながらないと感じれば、利用意欲が低下することも考えられる。
同社はこのソリューションを提供することに併せて、企業向けのコンサルティング事業を展開する予定だ。企業ごとのニーズに応じたカスタマイズが可能で、従業員の関与向上に特化した議論を提案するものと思われる。
※SaaS型:Software as a Serviceの略。インターネット経由でソフトウェアを提供・利用できる形式のこと。