鳴門教育大学、教員を目指す学生向けAIアプリ「セルデザ」を導入 学びの自律化を促進する

2025年3月3日、鳴門教育大学は、学生の学修データを可視化し主体的な学びを支援するAIアプリ「セルデザ」を発表した。4月から運用を開始する見込みだ。
このアプリは、学生自身が成長課題に向き合い学びをデザインする「セルフデザイン型学修」を実現するツールとして位置づけられており、未来の教育現場で求められる創造的実践力を持つ教師の養成を目指している。
成績と気づきをAIが分析、学生の自己理解を促進
学生の主体的な学びをサポートする「セルデザ」は、成績データや授業、実習、生活での気づきをテキスト情報として記録する機能を備えている。これらのデータはグラフやレーダーチャートといった視覚的な形式で表示され、学生が自らの学修状況を一目で把握できるよう設計されている。
特に目玉となる機能が、AIによる分析とフィードバック機能だ。アプリに搭載されたAIは、定量データ(成績など)と定性データ(日々の気づきメモなど)を総合的に分析し、個々の学生に適したフィードバックを提供する。フィードバックを返す仕組みにより、学生は自身の学びを多角的に振り返ることが可能となる。
鳴門教育大学が推進するDX戦略の一環として開発されたこのシステムは、単なる学習記録ツールではなく、学生が自ら成長課題を見出し、主体的に学修をデザインするための環境を提供するものだ。従来の、大学が定めた基準に合わせる教育スタイルからの転換を図る試みと言える。
1年次から始まるセルフデザイン型学修の指導体制
「セルデザ」の導入に合わせ、鳴門教育大学では指導体制の整備も進められている。具体的には、1年次の必修科目として「鳴教大生 学びの第一歩:学びのセルフデザイン」が新設される予定だ。この科目を通じて、学生たちはアプリの活用方法を学ぶとともに、自身の学びを主体的にデザインする姿勢を身につけることが期待されている。
加えて、大学教員との定期的な面談を通じた学修サポート体制も構築される。大学教員は学生の記録データを参照しながら的確な助言を行い、「セルフデザイン型学修」をバックアップする役割を担うことになる。
これらの取り組みを通じて鳴門教育大学が目指すのは、主体的に学び創造的に実践する教師の育成である。鳴門教育大学は「主体的に学び創造的に実践する教師」の育成を目指しており、AIを利用したアプリの利活用によって、主体的な学びが促進されることが期待できる。
大学生の間では生成AIの利活用が進んでいる一方で、生成AIの利用をどのように指導するかという問題は、いまだ明確な答えがない。
鳴門教育大学は、AI利用型アプリによる分析と、人間の指導員によるフィードバックの組み合わせという教育デザインを提示した。これがどの程度の効果を挙げるのかによって、他の大学の教育方法にも影響を与える可能性がある。
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