韓国、「ディープシーク」アプリの新規ダウンロード停止 個人情報保護法違反を懸念
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2025年2月17日、韓国の個人情報保護委員会は、中国の生成AIアプリ「DeepSeek(ディープシーク)」の新規ダウンロードを15日から停止したと明らかにした。この措置は、同アプリが韓国の個人情報保護法に違反しているとの懸念から取られたものである。韓国政府はすでに複数の機関でディープシークの使用を禁止しており、今後の動向が注目されている。
韓国政府、ディープシークの個人情報保護違反を指摘
韓国の個人情報保護委員会は、ディープシークがユーザーの個人情報を過度に収集し、中国のサーバーに保存していることを問題視している。特に、収集されたデータの管理が不透明であり、適切な保護措置が講じられていない点が韓国の個人情報保護法に違反する可能性が高いと判断された。委員会の発表によれば、ディープシーク側も一部の法的問題を認識していることを認めたという。
こうした背景から、韓国政府はディープシークの新規ダウンロードを2025年2月15日から停止した。これにより、韓国内のアプリストアからディープシークが削除され、新規ユーザーのインストールができなくなった。すでに政府機関や一部の企業ではディープシークの利用を禁止する動きが広がっており、国家情報院も同アプリの個人データ管理に関するリスクを指摘している。
また、韓国のサイバーセキュリティ専門家の間でも、ディープシークのデータ保護体制に対する懸念が高まっている。特に、ユーザーの音声データや画像データがどのように処理され、第三者と共有される可能性があるのかが不透明な点が問題視されている。韓国ではこれまでにも、中国系アプリのデータ管理に対する規制が強化されており、今回の措置もその流れの一環と考えられる。
ディープシークの対応と今後の展開
ディープシーク側は、韓国政府の決定を受け、法務代理人を任命し、問題解決に向けた協力を表明している。現在の措置が一時的なものである可能性もあり、韓国の法律に準拠した改善策が取られれば、ダウンロードが再開される見通しだ。具体的には、データの保存先を韓国内のサーバーに変更する、ユーザーへのデータ収集に関する説明を強化するなどの対策が求められる可能性が考えられる。
一方で、既存のユーザーは引き続きウェブ版を利用できるものの、個人情報の入力には注意が必要とされている。韓国の個人情報保護委員会は、ディープシークの利用者に対し、個人情報を慎重に取り扱うよう警告を発している。
また、ディープシークに対する規制は韓国にとどまらず、国際的にも広がりを見せている。イタリアやオーストラリアでは、同様のデータ保護上の懸念からディープシークの利用制限が検討されており、一部ではアプリストアからの削除も行われている。各国が個人情報の保護を強化する中、ディープシークの対応次第では、さらなる規制が拡大する可能性もあるだろう。
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