サンリオVfes 2025、新作バーチャルパレードに「AI竜宮城」 サンリオが表現するAI時代

2025年2月9日から3月9日まで開催されるメタバースイベント「Sanrio Virtual Festival 2025」の目玉の一つは、「RYUGU – Generated Paradise」という新作バーチャルパレードだ。サンリオキャラクターたちがロボットの亀に導かれ、なんでも思い通りになる世界「AI竜宮城」へやって来るというコンセプトである。
本コンテンツを通してサンリオが描くAI時代の世界観と、ファン参加型コンテンツの可能性を探る。
サンリオ×生成AIが生み出す新たなエンターテインメント
サンリオはこれまで、キャラクターを中心にさまざまなデジタルエンターテインメントを展開してきた。ライブイベントやアプリを使ったキャラクターとの交流など、テクノロジーを駆使した活動が特徴だ。
その中で、AIの導入が新たな可能性を開いていることは注目に値する。特に、生成AIの概念を活用することで、これまでの受動的な楽しみ方から、ファン自身がコンテンツに参加して共創する体験が進化しているのだ。
「RYUGU – Generated Paradise」では、参加者自身がショーの演出の一部として参加できる仕掛けがある。ティザー動画にあるように、パレードには「プロンプト(生成AIに入力する命令文)」がオブジェクトとして登場している。参加者がステッキを使ってハートを当てたプロンプトが命令を実行し、望むものを生成してくれるのだ。
生成AIの概念に着想を得て、リアルタイムに変化するコンテンツが展開されるこのパレードは、ファンの関わり方を根本から変える可能性を秘めているコンセプトと言えるだろう。
AI時代におけるキャラクターコンテンツの進化と未来
AI技術の進化により、サンリオのキャラクターたちも新たな成長を見せるだろう。「RYUGU – Generated Paradise」では、AIを使ってキャラクターが自分の願いをかなえるシーンが描かれる。このように、AIはキャラクターの能力や性格を拡張し、物語を深める役割を果たしている。
さらに、生成AIを活用することで、コンテンツが個別化され、パーソナライズされた体験が提供されるようになる可能性がある。AIによって「何度でも生成し直せる」ことができるという特徴は、キャラクターがファンと対話する中で成長する過程を描くことを可能にする。未来のコンテンツでは、ファンの入力によってキャラクターがさまざまなシナリオを体験し、その都度異なるストーリーが展開されるかもしれない。
AIを活用したこのような進化は、ファンとのインタラクションをより深め、参加型のコンテンツを拡充させていく。サンリオのキャラクターがAIによってどのように変化し、ファンとの絆を築いていくのか、その未来が楽しみである。