博報堂「DATA GEAR Voice Analysis」を提供開始　生成AIで顧客の声を可視化・分析

2025年2月7日、株式会社博報堂は、生成AIを活用して顧客の声（VoC）を可視化・分析するコンサルティングサービス「DATA GEAR Voice Analysis」の提供を開始した。「DATA GEAR Voice Analysis」は、企業が保有する多様な顧客データを迅速かつ的確に分析し、成長戦略を支援することを目的としている。

企業が直面するデータ活用の課題、生成AIで克服を目指す

近年、SNSやレビューサイト、カスタマーサポートを通じて企業に寄せられる顧客の声は膨大な量にのぼる。しかし、さまざまな手段で寄せられる顧客の声を、企業が有効活用できているとは言い難い。情報の取捨選択が難しく、膨大なデータの中から価値あるインサイトを抽出することが課題となっている。

従来のデータ分析では、手作業による分類や統計手法に頼る部分が大きく、時間とコストがかかるうえ、分析結果の精度にもばらつきがあった。特に、顧客のネガティブな体験に対する即時対応や、潜在的なニーズの予測は困難だった。

顧客の声のデータ分析が難しくなっている背景のもと、博報堂が提供を開始したのが「DATA GEAR Voice Analysis」だ。
「DATA GEAR Voice Analysis」は、生成AIを活用することで、従来の分析手法を大きく進化させるものとなっている。企業が保有する多様なデータを可視化・分析し、短期間で具体的な施策へとつなげることが可能になる。

「DATA GEAR Voice Analysis」の特徴と今後の展望

「DATA GEAR Voice Analysis」は、アンケート結果やチャットログ、カスタマーサポートの記録、口コミデータなどといった多様な生活者の声を分析できる。これにより、企業は顧客の本音を可視化しやすくなる。

また、博報堂が蓄積してきた生活者発想を活かし、生成AIによる高度なデータ分析を行う。今まで認識できていなかった潜在的なニーズや不満を短期間で発見し、企業が迅速に対応できるよう支援する。

さらに、生成AIに各業界特有のマーケティングロジックを組み込むことで、個々の企業に最適なインサイトを提供するという特徴を持つ。個々の企業に適した「ならではのインサイト」で、従来の手法では見逃されがちだった課題を明らかにし、企業の成長戦略をサポートするのだという。

「DATA GEAR Voice Analysis」の導入によって、企業は自社で、生成AIを活用したデータ分析を行える体制を構築可能だ。企業自らデータを分析することにより、持続的に「顧客の声データ」を活用し、データドリブンなマーケティングや顧客体験の向上が期待できる。

今後、博報堂は「生成 AI と人間の知見を融合させた「DATA GEAR Voice Analysis」を通じて、生活者の声を企業の成長ドライバーへと変革し、データドリブンなビジネス戦略の実現を支援」していく方針だ。
マーケティング業界におけるデータ活用の新たな潮流として、企業の成長を支援する重要な役割を果たすことが期待される。