ビットコインETF、2025年に500億ドル超の資金流入か ビットワイズCIOが予測

米国の現物ビットコインETFが2025年に500億ドル以上の資金を集める可能性があると、ビットワイズのマット・ホーガンCIOが2025年2月に予測した。
この予測は、2024年の市場成長と機関投資家の参入を背景に示されたものである。

2025年のビットコインETF市場、前年比40%以上の成長見込み

ビットワイズのマット・ホーガンCIOは、米国の現物ビットコインETF（※）市場が2025年に大幅な成長を遂げると予測している。

ホーガン氏によれば、2025年1月だけで49億4000万ドルの資金流入があり、このペースが続けば年間590億ドルに達する可能性がある。これは2024年の年間流入額352億ドルを大きく上回る数字だ。

この成長予測の背景には、大手金融機関の積極的な市場参入がある。

特にブラックロックのiシェアーズ・ビットコイン・トラストETF（IBIT）が1月に32億ドルを集めたことが注目を集めた。フィデリティのワイズ・オリジン・ビットコイン・ファンド（FBTC）も約13億ドルの流入を記録しており、機関投資家の関心の高さを示している。

過去の金ETF成長パターンを参考に、ビットコインETFの将来性に期待

ビットコインETFの成長予測には、過去の類似商品の実績が参考にされている。

たとえば、2004年にローンチされた金ETFは初年度に26億ドルの流入があり、翌年には55億ドルに倍増した。この成長パターンがビットコインETFにも当てはまると考えられており、初年度の成績が必ずしも将来の成長を制限するものではないという見方が強い。

一方で、ビットコインETF市場の成長には課題も存在する。市場のボラティリティや規制の変化といったリスク要因が依然として存在し、これらが投資家の判断に影響を与える可能性がある。

しかし、大手証券会社が本格的にビットコインETFの販売を開始すれば、数兆ドル規模の資金が流入する可能性も指摘されている。

今後の市場動向と規制環境の変化が、ビットコインETFの成長を左右する重要な要素となるだろう。

※ETF（上場投資信託）：特定の指数や資産に連動するよう設計された投資信託で、株式と同様に取引所で売買できる金融商品。個別銘柄のリスクを分散しつつ、効率的な投資が可能。