div、高校教員向け転職支援を本格化 生成AI・ITスキルを無料で学習可能に

2025年5月28日、株式会社divの子会社であるdivキャリアは、高校教員向けの新たな転職支援サービスを開始した。
通信制高校を主な転職先とし、生成AIやITスキルの学習支援も無償で提供する。
教員のITスキル習得を支援、転職活動と並行して学べる
divキャリアが新たに提供を開始したのは、「divエージェント 高校教員向け転職支援サービス」である。対象となるのは、主に通信制高校への転職を希望する教員層だ。
従来の転職エージェント機能に加え、生成AIの活用方法や業務効率化に関するITスキルの習得も無償で支援する点が特徴となっている。
この背景には、通信制高校を中心としたオンライン教育の拡大がある。
ZoomやGoogle Classroomなどのツール活用が求められる中で、教員側にも一定水準のITスキルが必須となりつつある。
divキャリアは、こうした変化に対応できる人材を育成することで、教員自身の市場価値を高めるとともに、通信制高校側のニーズに応える仕組みを構築した。
求職者に対しては、経験豊富なキャリアアドバイザーが個別面談や履歴書添削を通じてキャリア設計を支援する。企業への推薦や面接対策までを含む伴走型支援が受けられることが特徴だ。
採用側の通信制高校にとっても、初期費用や掲載料金が不要な「完全成功報酬型」となっており、導入しやすい制度設計がなされている。
教育とテクノロジーの接点で新たなキャリアパスを創出
同サービスの開始により、教育とテクノロジーの融合領域で新たなキャリアパスが広がる可能性がある。
特に、オンライン教育において、生成AIや業務自動化ツールを活用できる教員の価値は今後さらに高まるとみられる。
divグループは、これまでにプログラミングスクール「テックキャンプ」を通じて5,000名超の転職実績を持つ。
教育事業に特化したノウハウをもとに、転職支援にとどまらず、スキルアップ支援を組み込んだ本サービスは、従来の「人材紹介」の枠を超える意義を持つと言える。
一方で、教員という専門職に対するIT研修の導入には時間的・心理的なハードルも存在するだろう。
実際の教育現場でどこまで技術が活かされるかは、学校側の受け入れ体制や導入インフラの整備にも左右されると予想できる。
今後は、学校法人と民間企業が連携し、教育現場のIT化と教員支援の両輪をどう進めるかが課題となるかもしれない。