イー・ガーディアン、AIエージェント型カスタマーサポートツールを開発開始 2026年4月提供へ

イー・ガーディアン株式会社は2025年5月15日、株式会社ガバナンステクノロジーズと連携し、AIエージェント型のカスタマーサポートツールの開発を開始したと発表した。
本ツールは顧客からの問い合わせをAIが解析し、自動で返信文案を生成する機能を備え、オペレーター業務の効率化と対応品質の向上を図る。
2026年4月の提供開始を目指す。
問い合わせ対応の質とスピードを両立 イー・ガーディアンのAI活用戦略
カスタマーサポートにおける人手不足や業務負荷の増大は、多くの企業に共通する課題だ。
イー・ガーディアンは、これらの問題に対応するため、AIエージェント型のカスタマーサポートツールの開発に乗り出した。
本ツールは、顧客から寄せられる問い合わせ内容をAIが瞬時に解析し、適切な返信文案を自動生成する。
オペレーターはその文案を確認・調整するだけで済むため、作業負担が大幅に軽減され、より複雑な問題解決や顧客対応に専念できるようになる。
また、AIは実際の対応結果を学習し続けることで、精度と解決率を高め、ブランドイメージに即した表現のカスタマイズも可能となる。
これにより、質の高い対応を維持しながら、均一化されたカスタマーエクスペリエンスの提供が期待されている。
既存のAIツールが自社仕様への調整に課題を抱える中、イー・ガーディアンは柔軟なカスタマイズ性と高い運用効率を両立させる新たなアプローチを打ち出した形だ。
人とAIの協働が進むカスタマーサポートの未来像
近年、顧客対応には「24時間365日」「即時対応」「個別最適化」といった高水準の対応力が求められている。その一方で、限られた人的リソースでこれらの要件を満たすのは困難であり、多くの企業が対応品質と効率の両立に悩まされてきた。
既存のAIチャットボットやテンプレート型自動返信システムは、一定の自動化には寄与するものの、「柔軟な対応」や「表現のニュアンス調整」が難しく、ブランドイメージとの乖離や顧客満足度の低下を招くケースも少なくなかった。
今回イー・ガーディアンが開発を進めるAIエージェント型ツールは、あくまで「人の判断を支援するAI」として設計されている。返信案の提案という形で業務を補佐し、オペレーターはより複雑な問い合わせへの対応や顧客対応戦略の策定といった高度な業務に注力できるようになる。
この人間参加型AIのアプローチにより、ツールの導入による「業務負荷の軽減」と「対応の質の向上」という二律背反の課題を同時に解決できる可能性がある。
今後は金融や通信、小売といった顧客対応量の多い業界を中心に導入が進むと予想される。
ツールが現場に導入されれば、AIが対応結果を学習し続けることで精度が高まり、運用を重ねるごとに「企業固有の知識を持つAI」へと進化していく。その結果、企業は顧客満足度の向上とコスト最適化を同時に実現できるようになるだろう。