FANTASY BOYS、AIアニメーションで描く新曲「Undeniable」MV公開　日本語ナレーションが没入感を演出

2025年4月28日、FANTASY BOYSが4thミニアルバム「UNDENIABLE」のタイトル曲「Undeniable」のミュージックビデオ（MV）を公開した。
AI技術を駆使したアニメーション演出とメンバー自身による日本語ナレーションが特徴だ。

AIアニメーションと日本語ナレーションが融合、視覚と感情に訴える新たなMV体験

FANTASY BOYSは、新たな挑戦としてAIアニメーションを用いたMVを発表した。
公開されたMV「Undeniable」は、人工知能によるビジュアル生成技術を取り入れることで、没入感の高い世界観を構築している。

さらに、MVにはメンバー自らが録音した日本語ナレーションが挿入されており、視覚情報と聴覚情報が一体化することでストーリーの理解が深まりやすい構成となっている。
海外発のコンテンツにおいて、あえて日本語を用いた演出は異例であり、グローバルファンを意識した戦略であると同時に、日本市場への本格的なアプローチとも捉えられる。
こうした細部へのこだわりが、視聴者に強烈な印象を残す要因となっている。

「Undeniable」は、逆境や葛藤の中で成長し、自らの力で回復していくメッセージが込められた楽曲である。
MVにおいては、そのテーマがロック調のアレンジによってさらに力強く表現されており、音楽と映像の相乗効果が最大限に引き出されている。

AIと共鳴する表現へ　FANTASY BOYSが示す未来型MVの可能性

今回のMVは、FANTASY BOYSのアーティスト性とテクノロジーへの積極的な姿勢を象徴しているといえる。
AIアニメーションの導入によって、限られた撮影環境や演者のスケジュールに依存せず、独自の世界観を自在に構築できるようになった点は大きな利点だろう。
加えて、日本語ナレーションという言語的選択がもたらすローカライズ効果により、特定市場との関係性を深化させたい狙いがうかがえる。

一方で、技術依存によるクリエイティブの均質化や、AI特有の「非人間的」な質感が作品に影を落とすリスクも否めない。
テクノロジーの進化とともに、「人間らしさ」や「生身の表現」といった要素の希薄化に対する懸念も高まる見通しだ。
ファンが求めるのはあくまでアーティストとの“共鳴”であり、AIはそれを補完する存在にとどまるべきだという視点は、忘れてはならないだろう。

FANTASY BOYSの「Undeniable」は、まさにそうした両極のバランスを模索する中で生まれた作品と言える。
今後の彼らの作品やパフォーマンスが、どのようにこの路線を発展させていくのか、注目が集まる。

FANTASY BOYS「Undeniable」AIアニメーションミュージックビデオ