西武・隅田、AI助言で7回無失点の快投　最下位脱出に貢献

2025年4月26日、ベルーナドームで行われたプロ野球・西武対オリックス戦において、西武ライオンズの隅田知一郎が7回無失点の快投を見せ、チームの連敗をストップさせた。
試合前にAIから受けた助言を実践したことが勝利の鍵となったようだ。

AI助言を実践、隅田が試合の流れを掌握

西武ライオンズの隅田知一郎が、AIの助言を力に変えた。
試合前、隅田はAI（ChatGPT）に「チームの連敗を止めるには？」と尋ね、「攻めて、1球で空気を変えろ」というアドバイスを得た。
この言葉を胸に臨んだ初回、オリックスの4割打者・太田に対し、内角150キロの直球で見逃し三振を奪取。
これが試合の流れを一変させた。

隅田はこの勢いを保ち続け、7回を投げて7安打を浴びながらも無失点に抑えた。
西武はオリックスに3-0で勝利し、連敗を止めるとともに、リーグ最下位を脱出した。
隅田にとっては今季4勝目となり、防御率も驚異の0.58に到達。現在リーグトップの成績を記録している。

隅田は開幕2週間前からChatGPTを活用しており、奪三振王に必要な数値を算出するなど積極的に技術を取り入れてきた。

チームは隅田と今井達也の両輪が西武投手陣をけん引している。

4月は隅田・今井ともに防御率0点台であった。同一チームで月間防御率0点台の投手が2人という記録は、1956年6月以来69年ぶりの快挙である。
西口監督は隅田と今井に対して「本当に頼もしい存在だ」と称賛しており、チーム内での信頼も厚いようだ。

AI活用で広がる可能性と西武投手陣の未来展望

隅田本人は、登板前にChatGPTに鼓舞してもらったのは「面白半分」であると語っている。だが、こうした取り組みが、今回の安定した投球内容につながっている可能性も考えられ、スポーツにおけるAI活用の可能性を示す好例と言えよう。

従来、選手の調整や戦術はコーチ陣や個人の経験に頼る部分が大きかったが、データドリブンなアプローチが選手自身の成長を加速させる時代に突入している。
AIによる助言を受け入れ、実際に結果へと結びつけた隅田の柔軟な姿勢が、これからのプロスポーツ界における新たなスタンダードになるかもしれない。

一方で、AIからのアドバイスを盲目的に受け入れるリスクも存在する。
状況判断や人間的な直感とどうバランスを取るかが、今後の重要な課題となるだろう。

AIの支援をバランス良く使いこなすことができれば、新時代の投手陣がチームを上位へ押し上げる原動力となる可能性は高いのかもしれない。