AIロボットが小中学校に登場 福井県鯖江市が挑む「不登校対策」と「心のケア」

福井県鯖江市内の6小中学校に、AIロボットが1体ずつ配備されたと発表された。
また、2025年4月24日には、児童が実際にロボットと触れ合う様子が報道され、注目を集めている。
これは子どもたちの癒やしや不登校対策を目的とする取り組みであり、感情認識機能と学習支援機能を備えた最新型ロボットが学校生活への適応を支援することを目的としている。
日本国内で進行中のこの試みは、今後全国への拡大が期待されている。
福井県鯖江市、小中学校でAIロボット導入 子どもたちの「心」を支える新たな挑戦
福井県鯖江市で、子どもたちのメンタルヘルス向上と不登校対策を目的として、AIを搭載したロボット「LOVOT(らぼっと)」を市内6小中学校に1体ずつ導入する試みが始まった。
この取り組みの背景には、不登校児童生徒数が年々増加し、特に中学生で顕著になっている日本国内の現状がある。文部科学省の最新調査でも、不登校が深刻な社会問題として認識されていることが明らかにされた。
コミュニケーションロボット「LOVOT」は、ロボットベンチャーのGROOVE X(グルーブエックス、本社:東京)が開発した。
「LOVOT」には、カメラやマイクを通じて、対話者の表情、声のトーン、姿勢などから人間の感情を推定するAI技術、「感情認識機能」が備えられており、子どもの表情や声のトーンから感情を読み取ることができる。
さらに、個々の興味関心に応じた学習支援も行うことができる。
遊びや対話を通じて心のケアを実現している。これにより、学校生活への不安やストレスを抱える子どもたちが安心感を得ることが可能になる。
今後の展望と課題 教育現場におけるAIロボットの可能性とリスク
鯖江市のプロジェクトは、今後市内15の小中学校全てに配備を進める方針だ。
今回の取り組みの効果が実証されれば他地域への展開も期待できる。
一方で、導入にあたっては、専門家の意見を踏まえた慎重なアプローチが必要であると考えられる。
AIロボットとの交流を単独の支援手段とするのではなく、教員やカウンセラーとの連携を強化し、総合的な支援体制を構築することが求められる。
これにより、子どもたちの心のケアをより効果的に行うことが可能になるだろう。
また、プライバシー保護や人間関係の構築に関する課題をクリアするための取り組みも重要となるだろう。
AI技術の進化とともに、教育現場での活用方法が模索される中、今後の動向にも注視していきたい。