Canary Capitalが米国でTRX ETF申請、利回り機能に注目

2025年4月18日、米国の投資会社Canary Capitalは、トロン（TRX）の価格に連動し、ステーキング機能を備えた上場投資信託（ETF）「Canary Staked TRX ETF」の設立を目指し、米証券取引委員会（SEC）に登録届出書（Form S-1）を提出した。
SECの新委員長ポール・アトキンス氏の下で、ステーキング機能を含むETFの承認に対する期待が高まっている。

Canary Staked TRX ETFの概要と市場への影響

Canary Capitalが申請した「Canary Staked TRX ETF」は、トロン（TRX）の価格に連動することを目的とし、保有資産の一部をステーキングする機能を備えている。

このETFは、第三者プロバイダーを通じてステーキングを行い、BitGo Trust Companyが資産のカストディアンを務める予定である。
価格の追跡には、CoinDesk Indicesの計算が使用される。なお、ティッカーシンボルや運用手数料については、現時点で公表されていない。

Canary Capitalは、2024年に設立された暗号資産に特化したヘッジファンドであり、革新的な金融商品の提供を目指している。
創業者のスティーブ・マクラーグ氏は、Valkyrie Investmentsの共同創業者としても知られ、暗号資産市場での豊富な経験を持つ。
同社は、これまでにも複数の暗号資産関連ETFの申請を行っており、今回のTRX ETFはその一環と位置づけられる。

市場では、TRXの価格が最近注目を集めており、投資家の関心が高まっている。Canary CapitalのETF申請は、トロンの価格に対する期待感をさらに高める要因となっており、今後の市場動向に影響を与える可能性がある。

SECの新体制とステーキングETF承認の展望

これまで、SECはステーキング機能を含むETFの申請に対して慎重な姿勢を示していた。

しかし、最近の委員長交代により、規制の緩和が期待されている。
新たに任命されたポール・アトキンス氏は、暗号資産に対してより友好的なアプローチを取るとされており、ステーキング機能を含むETFの承認に対する期待が高まっている。

他の企業もステーキング機能付きのETFを申請しており、特にイーサリアム（ETH）に関連する商品が注目されている。これにより、Canary CapitalのETFが市場でどのように位置づけられるかが重要なポイントとなる。
競合他社との比較や、投資家の関心の動向を注視する必要がある。

Canary Capitalは、ETFの承認を目指して積極的に活動しており、今後の市場動向に応じて戦略を調整することが求められる。
ステーキング機能の追加が実現すれば、投資家にとって魅力的な選択肢となるだろう。