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    量子コンピューターでBTC解読へ プロジェクト・イレブンがコンテスト開催

    暗号資産

    2025年4月17日、量子コンピューティングの国際的団体「プロジェクト・イレブン」が、量子アルゴリズムを駆使してビットコインの暗号鍵を解読する世界規模のコンテスト「Q-Day Prize」を発表した。成功者には1BTCが贈られるという内容だ。

    目次

    ビットコイン保護を揺るがす量子コンピューター

    コンテスト「Q-Day Prize」は、量子コンピューターを用いて、ビットコインが採用する楕円曲線暗号(ECC)の簡易版鍵を最初に解読したチームに1BTCが授与されるという試みである。
    主催は、量子計算技術の普及とセキュリティ分野への応用に取り組む国際団体「プロジェクト・イレブン」。
    彼らの発表によれば、約1000万の既存アドレスが量子攻撃のリスクにさらされているという。

    このコンテストは、単なる「チャレンジ」ではなく、量子時代のセキュリティ体制を事前に問い直す社会実験であると言える。
    技術的には、ショアのアルゴリズム(※1)が鍵を握る。
    これは、大きな数を素因数に分解することでRSAやECCといった現行の暗号方式を破る可能性があるとされる量子アルゴリズムだ。
    現在のビットコインネットワークはECCに依存しており、量子コンピューターが実用段階に入った場合、これらのセキュリティが脆弱性を露呈するリスクを孕んでいる。

    ※1 ショアのアルゴリズム:
    1994年にピーター・ショアによって提案された量子アルゴリズム。従来のコンピューターでは非現実的な規模の素因数分解を、量子コンピューターなら現実的時間で解決できるとされる。RSAやECCなどの公開鍵暗号を脅かす存在。

    量子時代におけるブロックチェーンの防衛策例と展望

    量子攻撃のリスクに対してはすでに複数の対策が提案されている。
    注目されるのは、ビットコイン改良提案として今年4月初旬に登場したQRAMP(量子耐性アドレス移行プロトコル)だ。
    これは量子耐性の暗号方式への全ネットワーク移行を強制するもので、劇的な転換を伴う。
    だが、大規模な仕様変更を必要とするため、ビットコインコミュニティ内での合意形成が難航する可能性がある。

    また、カナダのスタートアップBTQが提唱するCGBS(※2)も注目される。
    これは、光子の量子的性質を利用した新しいプルーフ・オブ・ワークの提案であり、従来の電力消費を抑えつつ、量子計算耐性を実現する構想だ。
    ただしこちらも実装には大幅な仕様変更を伴うため、現実的な導入は依然として未知数である。

    コンテスト「Q-Day Prize」は、単なる競争にとどまらず、量子時代を見据えたインフラの再構築という試練と言える。
    量子コンピューターの出現はブロックチェーンにとって試練であり、その「耐性」が今後問われることになるだろう。

    ※2 CGBS(粗粒度ボソンサンプリング):
    光子の干渉パターンを用いた量子サンプリングタスクに基づく手法。量子耐性のあるマイニング方式として提案されており、省電力かつセキュアな次世代ブロックチェーンの中核技術と目される。

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