Anthropicが「Claude」に新プラン「Max」を導入 100ドル/200ドルで利用上限を大幅拡張

2025年4月9日、米AI企業Anthropicは、対話型AI「Claude」に新たなサブスクリプションプラン「Max」を発表した。月額100ドルと200ドルの2段階で提供され、既存の「Pro」プランと比較して利用上限が最大20倍に拡張されている。
パワーユーザー向けに利用上限を大幅拡張、Claude「Max」プラン登場
Anthropicが新たに発表した「Max」プランは、AI活用が日常業務に欠かせない層からのフィードバックに基づいて設計された。
これまでの「Pro」プランでは、1日の使用回数や処理容量に制限があり、大規模なプロジェクトや継続的なAI活用には不十分との声があったという。
今回導入された2種類の「Max」プランでは、これらの制約が大きく緩和される。
月額100ドルの「Expanded Usage」プランは、Proプランの5倍の利用上限を持ち、日々のライティング、コーディング、データ分析といった中〜高頻度の利用ニーズに応える。
一方、月額200ドルの「Maximum Flexibility」プランは、上限が20倍にまで引き上げられており、エンタープライズレベルの作業や長時間の対話、連続したプロンプト処理を行うパワーユーザーに最適だ。
さらに加入者には、混雑時でも優先的にAIへアクセスできる機能が提供されるほか、使用状況に応じて柔軟にリソースを配分するシステムも搭載されている。
これにより、AIをビジネスに深く組み込んでいるユーザーが、ストレスなく安定した環境でClaudeを活用できるようになった。
ChatGPTなどのAIサービスに対抗
Maxプランの登場は、競合との価格・機能比較という観点でも注目される。
OpenAIが提供する「ChatGPT Plus」は月額20ドルから始まり、ビジネス向けには月額200ドルの「ChatGPT Team」や「Enterprise」も存在するが、それらは「無制限アクセス」を売りにしている。
一方、Anthropicは同価格帯において利用量の上限を明示しながらも、優先処理や最新機能への先行アクセスといった差別化要素で勝負している。
ただ、料金の高さと、「Max」プランが前提とする利用頻度がかなり高いことから、実際に高額プランに登録するハードルはかなり高い。
プラン間の明確な差異や、費用対効果の検証が今後の課題と見られる。
今後Anthropicは、Maxプラン加入者を対象に新しいAIモデルやツールを優先的に提供する予定で、継続的なサービス改善も進められている模様だ。
それによって、先進的なAI活用コミュニティの形成が期待される。
また、価格に見合った成果をユーザーが享受できるかどうかが、ブランドの信頼性を左右する重要な分岐点になりうるだろう。