インフラ設備を撮影し社会貢献 新しいインフラ維持の視点「PicTrée」とは
2025年2月2日、DEA(Digital Entertainment Asset Pte.Ltd.)、GGG、NTT-MEの3社が共同で、参加型社会貢献ゲーム「PicTrée(ピクトレ)」を用いた電信柱点検の実証実験を開始した。
この実験は、栃木県、群馬県、茨城県の約15万本の電信柱を対象に行われており、一般市民がスマートフォンアプリを通じて撮影した情報をもとに、データ収集を行う。
参加者はポイントを獲得し、ランキングに応じた報酬も用意されている。
PicTréeとは 社会貢献型ゲームの狙い
「PicTrée」は、ユーザーがチームに分かれて電力インフラ設備の撮影を競うゲームアプリだ。
2025年2月2日から3月16日までの期間、栃木県、群馬県、茨城県において、約15万本の電信柱を対象にした実証実験が行われる。この実験では、一般市民がスマートフォンアプリを使用して電信柱を撮影し、そのデータを収集する。
参加者は1本の電信柱を撮影するごとに約50円相当のポイントを獲得でき、さらにランキング上位者には総額30万円相当のポイントが付与される仕組みだ。
プレイヤーの情報から点検箇所を迅速に把握 地域貢献にも寄与
この実証実験は、地域社会への貢献を目的としており、参加者が楽しみながら社会に貢献できる機会を提供することを目指している。
DEAの山田耕三Co-CEOは、「市民の皆さまが楽しみながら社会に貢献できるツールとしてPicTréeをさらに拡張していく」とコメントしている。
ゲーム内では、プレイヤーが3つのチームから選択し、チームの一員として電柱やマンホールなどの電力アセットを撮影することができる。撮影した電力アセットの量や距離を競い合い、獲得したポイントはAmazonギフト券やDEAが発行する暗号資産DEAPcoin(DEP)に交換可能だ。
実証実験の期間中、撮影可能な時間は7:00から16:00までであり、参加者はスマートフォンに「PicTrée」アプリをインストールすることで、対象の電信柱を撮影することができる。実験の結果は、今後のサービス展開や地域貢献活動に活かされる予定であり、地域住民の参加を促進するための取り組みが期待されている。
この取り組みは、群馬県前橋市の一部地域(第一弾)と東京都千代田区・中央区、港区(第二弾)で行われた実験の延長線上にある。過去の実験では、ユーザーからの写真投稿により、電柱への樹木近接やカラスの営巣等の早期発見につながるなど、一定の成果を上げている。
PicTréeは単なるゲームにとどまらず、地域社会のインフラ点検に貢献する新しい形の参加型社会貢献活動として注目を集めている。
今後の展望予測
今回の実証実験が成功すれば、「PicTrée」は他のインフラ点検分野にも応用される可能性が高い。現在は電信柱が対象となっているが、道路や橋梁、鉄道施設などの監視にも活用できるだろう。特に、老朽化が進むインフラの維持管理が社会的な課題となっている日本において、このような市民参加型の点検システムは有力な選択肢となる。
また、企業や自治体との連携が進めば、さらなる社会実装が期待できる。
たとえば、自治体が「PicTrée」を導入し、住民による街の点検活動を奨励することで、災害時の被害状況の即時把握や、都市の安全管理の強化につながる可能性がある。
ただし、持続的な運用には、一定の参加者数を確保するための仕組みが不可欠だ。今回の実証実験は報酬制度によって参加者を募っているが、長期的には収益モデルの確立や、ゲーム性のさらなる向上が求められる。
具体的には、地域ごとのイベントや、企業スポンサーを活用した新たなインセンティブ制度の導入などが考えられる。総じて、「PicTrée」は単なるゲームを超えた新しい社会貢献モデルとしての可能性を秘めている。今後、技術の進化とともに、その役割がより広範囲に拡張されることが期待される。
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