OpenAIが新機能開発　AIが航空券を予約　旅行業界に新たな風

OpenAIは2025年1月23日、ウェブ上のタスクを自動化する新しいAIエージェント「Operator」を発表した。この技術は、ユーザーの希望する条件をAIに伝え、最適な航空券を自動で検索や予約するというものだ。これにより、航空券の手配が大幅に簡素化され、旅行の計画がよりスムーズになることが期待される。

現在は米国のProユーザー向けに限定公開されており、今後、他の有料プランにも展開される予定だ。

Operatorの登場により、旅行計画の効率化や顧客対応の自動化など、幅広い分野での活用が期待されている。

AIが旅行計画を革新　OpenAIの「Operator」が切り開く新時代

人工知能研究の最前線を行くOpenAIが、2025年1月26日、画期的な新機能を発表した。
新機能「Operator」に実装された機能で、AIがユーザーの代わりに航空券を予約するというものだ。この機能は、OpenAIが開発した大規模言語モデルの能力を活用し、ユーザーの要望を理解し、最適な航空券を自動で検索・予約する。

従来、航空券の予約は、様々なサイトを比較検討し、最適なプランを選ぶという手間のかかる作業であった。しかし、OpenAIの新しい機能を使えば、ユーザーは「来週、東京からニューヨークへの往復航空券を最安値で見つけて」といった自然な言葉でAIに指示を出すだけで、最適な航空券が提案される。
AIは、出発地、目的地、出発日、予算など、ユーザーの希望する条件を正確に把握し、複数の航空会社の情報を比較検討して、最適なフライトを選んでくれる。

Operatorの大きな特徴は、AIが単に情報を検索するだけでなく、ユーザーとの自然な対話を通じて、より最適な選択肢を提案できる点にある。たとえば、ユーザーが「乗り継ぎ時間が短い便がいい」や「機内食にこだわりがある」といった要望を伝えれば、AIはそれに応じて検索範囲を絞り込むことができる。

Operatorの特筆すべき機能は、画面上のボタンやメニューを「視覚的に認識」し、クリックや入力といったアクションを行える新モデル「Computer-Using Agent(CUA)」を搭載している点にある。これにより、ユーザーは旅行先の航空券を効率よく予約したり、ホテルの手配を簡単に行えるようになると期待されている。

Operatorがもたらす可能性と課題

Operatorの登場は、旅行業界に大きな影響を与える可能性がある。トリップアドバイザーやブッキング・ドットコム、プライスラインなどの大手OTAが既にOperatorとの連携を開始しており、AIを活用した新しい旅行計画のあり方が模索されている。

しかし、プライバシーの懸念や、AIの自律性と安全性のバランスをどう取るかという課題も存在する。Open AIは、ログイン情報や決済データを入力する際はユーザーに直接操作を促す仕組みを採用するなど、セキュリティ面での配慮も行っている。

Operatorは、旅行計画だけでなく、顧客対応やデータ分析など、幅広い分野での活用が期待されている。たとえば、よくある問い合わせへの自動回答や、大量データの分析とレポート作成など、ビジネスプロセスの効率化にも貢献する可能性がある。

Open AIは今後、ユーザーからのフィードバックを基にOperatorの機能向上を図る方針だ。最終的には、ChatGPTのPlus、Team、Enterpriseプランにも展開され、ChatGPTに統合される予定となっている。