音声認識AIを使用して相手の声を文字化する「ヨメテル」、総務省や宮城県警が推進
文字表示電話サービス「ヨメテル」が2025年1月23日に正式運用を開始した。
このサービスは、電話で相手の声が聞こえにくい人向けに、通話相手の音声をリアルタイムで文字に変換する革新的な電話アプリである。
24時間365日利用可能な公共インフラサービスとして、聴覚障害者や高齢者の通信環境を大きく改善する可能性を秘めている。
「ヨメテル」の特徴と機能
「ヨメテル」は、聴覚障害者等による電話の利用の円滑化に関する法律に基づいて提供されるサービスである。
一般財団法人日本財団電話リレーサービスが運営しており、潜在的なユーザー数は1,400万人以上と見込まれている。
このサービスの最大の特徴は、相手の声を文字にする方法として、AI(速度重視)と文字入力オペレータ(正確性重視)を選択できる点だ。
利用者は専用のスマートフォンアプリをインストールし、本人確認を行った後、「050」で始まる専用の電話番号が発行される。
通話時には、相手の話す言葉がリアルタイムで文字化され、スマートフォンの画面に表示される。同時に相手の音声も流れるため、文字と音声を組み合わせて自然な会話が可能となるのだ。
総務省、宮城県警などの公共団体が利用を推進
「ヨメテル」は総務省が利用を推進している。
また、宮城県警は2025年1月23日から「ヨメテル」を使用した110番通報の運用を開始した。 これにより、耳が聞こえない人や聞こえづらい人が自分の声で緊急通報を行うことが可能となった。
社会的影響と今後の展望
「ヨメテル」の運用開始は、聴覚障害者や高齢者の社会参加を促進する重要な一歩となる。このサービスにより、これまで電話でのコミュニケーションに困難を感じていた人々が、より円滑に日常生活や社会生活を送れるようになると期待されている。
特に、緊急通報にも対応している点は、安全面での大きな進歩といえる。
さらに、「ヨメテル」は通常の電話と同様に使用できる点も注目に値する。
通話相手は、冒頭の短い音声ガイダンスを聞いた後は、通常の電話と変わらず音声で会話できる。これにより、サービス利用者と非利用者の間のコミュニケーションの壁が低くなることが期待される。
一方で、このサービスの普及には課題も存在する。
利用者の自己申告制や本人確認の必要性、また社会全体での認知度向上が求められる点だ。
今後、「ヨメテル」の利用拡大に伴い、これらの課題解決に向けた取り組みが進められていくことだろう。
「ヨメテル」の登場は、情報通信技術を活用した共生社会の実現に向けた重要な一歩である。今後、このサービスがどのように発展し、社会に浸透していくか、注目が集まっている。
電話リレーサービス:https://www.nftrs.or.jp
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