明治安田生命×アクセンチュアの挑戦　300億円で保険業界にAI革命

明治安田生命保険とアクセンチュアが2025年1月16日、生成AIなどの先端技術を活用した業務効率化とDX推進を目的とする提携を発表した。今後約5年間で300億円を投じる予定で、デジタル人材育成や「デジタル秘書」開発などを進める。
AIアシスタント「MYパレット」の導入も計画されており、顧客ニーズに柔軟に対応できるデータ駆動型プラットフォームの構築を目指す。

提携の詳細と期待される効果

2025年1月16日、日本の大手生命保険会社である明治安田生命保険と、グローバルコンサルティング企業のアクセンチュアが画期的な提携を発表した。この提携は、生成AIをはじめとする最先端のデジタル技術を活用し、業務の効率化とデジタルトランスフォーメーション（DX）を推進することを主眼としている。

提携の期間は2029年度末までの約5年間に及び、総額約300億円という大規模な投資が予定されている。この資金は、業務プロセスの抜本的な改革やデジタル人材の育成に充てられる見込みだ。

人材育成の面では、明治安田生命が約300人のデジタル人材を育成する計画を立てている。これにより、生成AIを用いた業務の実装を進め、従業員がデジタル技術を効果的に活用できる環境が整備されるだろう。

システム開発においては、営業職員を支援する「デジタル秘書」の導入や、柔軟なデジタル基盤の構築が計画されている。

特筆すべきは、新たに開発されたAIアシスタント「MYパレット」の導入だ。このツールは、顧客の属性や好み、地域のイベント情報を分析し、営業職員に最適なコミュニケーション戦略を提案する機能を持つ。

現在約36,000人の営業職員が使用しており、今後全職員への拡大が予定されている。

これらの取り組みにより、業務の効率化が図られ、従業員がより付加価値の高い業務に注力できるようになると考えられる。

明治安田生命とアクセンチュアのパートナーシップ

アクセンチュアは、明治安田生命がデータ駆動型の管理プラットフォームへ移行する際の支援を行う。

このプラットフォームは、顧客のニーズや市場環境の変化に柔軟に対応できるよう設計されており、AIを活用したデジタルアシスタントが営業職員をサポートする仕組みとなっている。

明治安田生命とアクセンチュアのパートナーシップは、日本の生命保険業界におけるDXの推進を加速させる重要な取り組みである。生成AIやデータ分析といった先端技術の活用により、顧客体験の向上や業務効率化が実現され、新たなビジネスモデルの創出にもつながることが期待される。

今後、両社の連携がどのように発展していくのか、業界全体の動向とともに注目していきたい。