各業界でAIの導入が進む! スタートアップ資金調達リサーチ【Week : 1/27-1/31】

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1月も終わり、引き続き様々な分野で活躍するスタートアップ企業が資金調達を発表しました。 今週は、特にAI関連事業を展開する企業の資金調達ニュースが目立ちました。そこでこの記事では、1月27日から1月31日の間にリリースされた、AI関連のスタートアップの資金調達ニュースをまとめています。 さらに、事業内容、調達金額、今後の展望についても詳しく解説します。

目次

AIで土地の価格を可視化するトグルホールディングス、総額38.3億円の資金調達を実施

事業内容: AI技術を活用した不動産開発のデジタルインフラ事業

調達金額: 38.3億円

引受先: 日本郵政キャピタル、ALL STAR SAAS FUND、BRICKS FUND TOKYO、レアゾン・ホールディングス、ウイング・キャピタル・パートナーズ、QRインベストメント、サンケイビルなど

今後の展望: プロダクト開発、組織体制強化

トグルホールディングスは、不動産業界の大きな課題である「土地の価値算出」に新たなソリューションを提供しています。従来、土地の価値算出は難易度が高い作業であり時間とコストがかかるため、特に小規模不動産では調査費用が効果に見合わないケースが多いという問題がありました。

トグルは、独自のAI技術により、土地の基本情報を入力するだけで、その土地に建てられる最大規模の建物データを自動生成できるシステムを開発。さらに、周辺地域の物件や鉄道などの情報も自動収集し、土地の潜在的な価値を効率的にデータ化することに成功しています。この技術により、グループ会社のフジケン社では用地取得効率が従来の14倍に向上し、売上は99億円を突破。また、このテクノロジーをSaaSプロダクトとして他社にも提供し、業界全体のDXを推進しています。

カルテの自動生成ツールを開発するPleap、1.5億円の資金調達を実施

事業内容: 医療従事者と患者との会話からAIがカルテ原稿を自動生成する診療支援ツール「medimo」の開発・運営

調達金額: 1.5億円

引受先: ANRI、Boost Capital、ほか個人投資家

今後の展望: プロダクト開発の加速、医療施設への導入拡大、チーム体制の強化

Pleapは医師の業務効率化に焦点を当てた診療支援ツール、「medimo」を提供するスタートアップです。「medimo」は、診療中の医師と患者の会話をAIが理解し、リアルタイムでカルテ原稿を自動生成する診療支援ツール。正確な文字起こしと医療用語の学習機能により、会話を正確に記憶し、出力の形式もカスタマイズが可能です。また、専用デバイスを用いることで、すべての電子カルテと連携ができます。

「medimo」を使用することで、カルテ記入の手間が減ることはもちろんのこと、医師は診察に集中でき、患者とのコミュニケーションの質を向上させることができます。2023年のローンチ以降、わずか1年足らずで200を超えるクリニックへの導入を達成し、その実用性の高さが証明されています。

ノーコードAIツールを提供するトライエッティング、1.3億円の資金調達を実施

事業内容: AIを用いた自動化ツールの開発・提供

調達金額: 1.3億円

引受先: 三菱UFJ銀行、名古屋銀行、あいち銀行、日本政策金融公庫

今後の展望: 「UMWELT」「HRBEST」のさらなる事業拡大、採用・組織体制の強化

トライエッティングは、AI技術の導入障壁を大きく下げるノーコード予測サービス、「UMWELT」を提供するスタートアップです。名古屋大学発のスタートアップで、今回の資金調達でも、地方銀行からの投資を受けました。「UMWELT」は、いつ、何が、どれだけ売れたかという3つの基本情報を入力するだけで、商品の需要予測が可能なサービスです。

従来のAI導入では専門知識や複雑なデータ整備が必要でしたが、「UMWELT」は導入が容易で、製造業、飲食業、物流業など幅広い業種で活用されています。また、シフト作成業務を自動化する「HRBEST」も展開しており、人材配置の最適化にも貢献しています。両サービスとも、簡便かつ最適な計算結果が出力されることが特徴です。

BlueWXが1.2億円のシリーズA資金調達を実施

事業内容: 深層学習を用いた航空業界向け気象予測システムの開発・提供

調達金額: 1.2億円

引受先: 東京大学協創プラットフォーム開発、ANAホールディングス、グローバル・ブレイン、慶應イノベーション・イニシアティブ

今後の展望: 予測モデルの機能強化および人材採用を通じた体制強化、グローバル市場への展開

BlueWXは、ANAと慶應義塾大学の産学連携から生まれた気象テックスタートアップです。過去10年分の実際の乱気流遭遇データと気象データを組み合わせた深層学習モデルにより、従来の予測手法と比べて約2.7倍の精度を実現した風予測のAIモデルを開発。今後は、商用展開を目指しています。

この技術は、航空機の安全運航だけでなく、最適な飛行経路の選択によるCO2排出削減や燃料コストの削減にも貢献できます。すでにANAグループの約2,500名のパイロットによるトライアル運用で高い評価を得ており、航空業界の安全化や効率化にも大きく寄与することが期待されています。

AIに高い秘匿性や倫理性をもたらすTelaAxon、1億円の資金調達を実施

事業内容: 金融機関における特殊詐欺検知や健康・ウェルビーイング分析などのAI SaaSプラットフォーム事業

調達金額: 1億円

引受先: 神戸大学キャピタル、SMBCベンチャーキャピタル、みなとキャピタル、フューチャーベンチャーキャピタル

今後の展望: 研究開発・製品化の強化、人材や組織の強化

TelaAxonは、神戸大学発のAIスタートアップで、「人間とAIの共生」を目指し、諸課題の解決に取り組んでいます。特に、AIの社会実装における重要な課題である「プライバシー保護」と「持続可能な運用」に関しては、独自のアプローチを保有。人工知能同士を統合させることで強化できる「連合学習」技術を核に、個人情報を保護しながらAIの性能を向上させる仕組みを確立しました。

この技術は特に金融やヘルスケアなど、高い秘匿性や倫理性が求められる分野で威力を発揮します。TelaAxonは、各種AI SaaSプラットフォーム事業を展開することで、特殊詐欺の検知や健康増進支援など、社会的意義の高い領域でのAIの実用化を進めています。

まとめ

1月27日から1月31日の、AI関連企業の資金調達例をまとめました。

今週は特に、大学発のAIスタートアップの資金調達が目立ちました。TelaAxon(神戸大学)、トライエッティング(名古屋大学)、BlueWX(慶應義塾大学との共同研究)など、大学で研究されていた技術を実用化する動きが活発です。各社とも、それぞれの分野における具体的な課題解決に焦点を当てており、理論だけでなく実用性の高さが投資家から評価されています。

調達額では不動産テック企業のトグルホールディングスが38.3億円と突出しており、土地評価というアナログな領域をDXするためのAI活用に大きな期待が寄せられています。医療分野でのPleap、金融分野でのTelaAxon、気象予測のBlueWXなど、各社がAIを用いて異なる産業の課題解決に取り組んでおり、技術の実用化が着実に進んでいることが伺えます。

「Plus Web3」では、今後も資金調達例を紹介してまいります。

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