ソニーグループは、ブロックチェーンを活用したエンタテインメント事業を育成するグローバルプログラムを開始した。
ブロックチェーン「Soneium」を活用するスタートアップやプロジェクトを募り、ファンとの新たな関係構築や収益機会の創出を支援する。
Soneium活用事業を世界から募集、資金調達機会も
2026年10月29日、ソニーグループは「Sony Onchain Entertainment Incubation Program」を開始した。
本プログラムは、コンテンツ、コミュニティ、デジタルアセットを組み合わせた新たなサービスやビジネスモデルの創出を目指す取り組みだ。
対象は、オンチェーン技術(※)を利用したエンタテインメント分野のアプリケーションやコンテンツを開発する、または開発予定のスタートアップやプロジェクトである。
採択条件として、プロジェクトの一部以上をオンチェーン化し、Soneiumに対応することが求められる。対応予定でも応募可能だが、トークン発行の構想や計画も必要となる。
採択先には、Soneiumの技術基盤に加え、ソニーグループ事業との共創機会、事業開発やマーケティングの支援、コミュニティとの連携機会などを提供する。
資金調達の機会も設けるが、採択されたからといって投資が保証されるわけではない。
応募期間は2026年12月末までで、審査・選考は同年11月から2027年3月にかけて実施する予定だ。
同社は2024年以降、Soneiumを軸とした取り組みを進めてきた。
先行する「Soneium Spark」と「Soneium For All」では、世界各国から計43件を採択しており、今回は支援領域をオンチェーン・エンタテインメントに絞り込む。
※オンチェーン技術:ブロックチェーン上で取引やデジタル資産の情報を記録・管理し、スマートコントラクトなどを通じて処理を実行する技術。
ファンとの関係深化に期待、継続利用の設計が課題
今回のプログラムは、オンチェーン技術を活用した取り組みを、実際の利用者に価値を届けるサービスへと発展させる契機になりそうだ。
コンテンツの利用とコミュニティ活動を結び付けることで、ファンが作品を楽しむだけでなく、クリエイターの活動を継続的に支える仕組みが生まれる可能性がある。
クリエイターにとっては、デジタルコンテンツとファンの参加を結び付けた新たなビジネスモデルを模索できる点が魅力となる。
スタートアップ側も、ソニーグループの事業との接点や事業開発支援を得られれば、サービスの具体化を進めやすくなるだろう。
一方、トークンの発行自体がユーザーの参加や収益を保証するわけではない。
価格変動を伴うトークンを活用する場合は、そのリスクや利用方法の複雑さが参加の障壁になる可能性もある。
コンテンツそのものの魅力と使いやすさを両立できるかが重要だ。
今後は、採択された構想が実際のサービスとして公開され、ファンの継続的な利用につながるかが焦点となる。
ソニーがこれまでの支援実績を生かし、事業化と利用者の定着を後押しできるかが問われそうだ。
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