メインコンテンツへスキップ
最新ニュース 3分で読める

茨木市が校務AI実証を開始 純国産LLMで教職員の業務効率化へ

PlusWeb3 編集部
PlusWeb3 編集部 Web3・AI専門メディア

2026年10月13日、茨木市とNTT西日本は、純国産プライベートLLMを活用した小中学校向け校務AIの実証実験を市立小中学校で開始したと発表した。教育現場の負担軽減と安全性向上を目指す全国初の取り組みだ。

茨木市とNTT西日本、純国産LLM「tsuzumi 2」で校務AI検証へ

茨木市とNTT西日本による実証事業では、教育分野に特化したオンプレミス環境の生成AIアプリケーションが導入される。教職員が日常的に行う校務文書の検索や要約、さらには文書作成の支援といった業務において、AI活用の有効性や操作性を直接確かめる方針だ。核となる大規模言語モデルには、日本語処理能力に優れるNTT版LLM「tsuzumi 2」の最新モデルが採用されている。

この試みが始まった背景には、学校現場における深刻な業務課題が存在する。現在、小中学校の教職員が扱うデータはサーバー上の複数ファイルに散在しており、必要情報を見つけ出す作業や確認手順が煩雑化していた。加えて、機密性の高い児童・生徒の情報を扱う教育の場では、外部流出を防ぐ高度なセキュリティと日常的な利便性の両立が強く叫ばれてきた背景がある。

こうした状況を踏まえ、両者は安心感をもって利用できる専用環境の構築を決断した。本事業は令和8年10月13日から令和9年3月31日まで実施され、低コストなGPUサーバーと権限に応じたアクセス制御を組み合わせることで、実際の利便性と安全性を総合的に評価していく見通しである。

教員の働き方改革に寄与する期待と、教育現場での実用化に向けた課題

純国産LLMを用いた校務AIの導入は、教職員の過剰な事務負担を和らげる起爆剤になると予測される。文書検索や下書き作成にかける時間を削減できれば、浮いた労力を子どもたちと向き合う教育時間へ充当することが可能になるからだ。自国開発モデルの活用により、セキュリティ上のリスクを低減しつつ業務変革を進められる点は大きな利点と言える。

しかしながら、実効性のあるシステムとして現場に定着させるためには、いくつか検証すべきポイントも存在する。どれほど高度なAIであっても、出力される情報の精度が不十分であれば、教員側での二重確認や修正作業といった余計な負担が生じる恐れがある。ユーザーごとの閲覧権限や安全運用ルールが厳格に機能しなければ、機密情報の漏洩リスクを完全に払拭することは難しいと考えられる。

今後は、教職員へのアンケートやヒアリングを通じて得られた作業時間の削減効果や回答の有用性、継続利用の意向などが判断の軸となる。両者が現場の意見を吸い上げながら課題を修正し、汎用性の高い校務AIの運用モデルを確立できるかが、全国展開への鍵を握る可能性がある。

NTT西日本 プレスリリース

Share this article コピーしました
WRITTEN BY

PlusWeb3 編集部

Web3・AI専門メディア

PlusWeb3 編集部は、ブロックチェーン・Web3・AIの最新動向をわかりやすくお届けする専門メディアチームです。業界経験豊富な編集者とリサーチャーが、信頼性の高い情報を厳選してお届けします。

コピーしました

Web3・AI・ディープテック領域のキャリアに興味がありますか?

業界特化メディアを運営する専門エージェントが、企業のカルチャー・技術スタック・選考ポイントまで踏まえてキャリアをご提案します。相談は完全無料です。