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日立が特許調査に生成AI新機能 研究開発部門の情報活用を効率化

PlusWeb3 編集部
PlusWeb3 編集部 Web3・AI専門メディア

2026年9月14日、日立製作所は特許情報提供サービス「Shareresearch」に生成AIを活用した「AI要約」「AI検索」を追加し、10月5日から提供すると発表した。特許調査の専門知識が少ない研究開発者でも必要な情報へ迅速にたどり着ける環境を整える。

生成AIで特許の要約から検索まで支援

今回追加される「AI要約」と「AI検索」は日立が蓄積してきた高精度な特許データベースと45年以上にわたる知財システムの開発ノウハウに生成AIを組み合わせた機能だ。特許調査に必要な文書読解や検索条件の設定をAIが支援し、専門知識が少ない利用者の負担軽減を図る。

「AI要約」は特許公報の全文を解析し「技術分野」「対象技術」「課題」「解決手段」の4項目から発明の本質を整理する。特許特有の長文や専門的な表現を一から読み解く必要性を減らし、多数の公報から必要な情報を選別する一次スクリーニングを効率化できる。社内検証では1件あたり約5分かかっていた内容確認を約30秒とし、時間を最大90%削減した。

一方の「AI検索」は調べたい技術テーマやアイデアを自然文で入力すると、チャット形式で検索条件の整理から結果の絞り込みまでを支援する。抽出した特許と調査目的の一致度もAIが評価し、技術分野や課題、解決手段などをもとに順位付けする仕組みだ。

これにより関連性の高い公報から優先的に確認でき、社内検証では精読対象を100件から20件へと最大80%削減した。まずは日本公報を対象に10月5日から提供し、今後は対象国を順次拡大する予定である。

特許調査の裾野拡大へ AI活用には精査も重要

新機能の大きなメリットは、知財部門だけでなく研究開発部門や企画部門まで、特許情報を直接活用しやすくなる点にある。研究開発の高度化や迅速化に伴い他社の技術動向や権利状況を把握する重要性が増す一方、従来の特許調査には専門知識と多くの工数が必要だった。生成AIがその入り口を支援することで特許情報を研究開発や事業戦略へ生かす機会が広がると考えられる。

特に自然文から検索条件を構築できる「AI検索」は、検索式を組み立てる技能への依存を減らす可能性がある。「AI要約」と組み合わせれば「探す」「候補を絞る」「概要を理解する」という一連の作業を効率化し、担当者は重要度の高い特許の精読や技術動向の分析に時間を振り向けやすくなる。

ただしAIによる要約や関連性評価だけで最終判断を完結させるのではなく、重要な特許について原文を精査する工程は引き続き必要になる。社内検証の削減効果も調査条件などによって異なるため、AIを専門家の判断を置き換えるものではなく、調査対象を効率的に絞り込む支援手段として活用することが重要だ。

今後対象となる海外公報が拡大すれば、グローバルな技術動向を調べる場面でも活用範囲が広がる可能性がある。生成AIと専門データベースを組み合わせる今回の取り組みは、特許情報を一部の専門家だけでなく、事業や技術開発に携わる幅広い人材が活用するための一歩と言えるだろう。

日立製作所 プレスリリース

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