ユーキャンは、デジタル集音器「テルマホン」を発売した。耳穴をふさがない構造とスマホ不要の操作を採用し、70代・80代を含む大人世代が日常的に使い続けやすい製品を目指す。
耳をふさがず、ケースで音量調整
2026年9月3日に発表されたテルマホンは、聞こえ関連商品の累計販売件数約40万件、約15年にわたる販売経験を持つユーキャンが、テルマエンジニアリングと共同開発したデジタル集音器だ。価格は3万9800円で、ユーキャン公式サイトなどを通じて販売する。
特徴の一つが、耳の入り口に軽く触れるオープンイヤー構造である。耳の中へ入れ込まず、耳穴をふさがないことで圧迫感や閉塞感に配慮した。操作には付属の充電リモコン付きケースを用い、専用アプリやスマートフォンを使わずに音量調節、充電、収納まで行える。
音響面では、空気伝導と耳珠伝導、デジタル技術を組み合わせ、子音の聞き分けに関わる2~6kHz付近に着目して設計した。開発期間は約2年で、実際の利用者24名への試聴インタビューも実施。連続使用時間は音量4で約10.5時間、最大音響利得は45dBとなる。
なお、テルマホンは医療機器としての補聴器ではない。ユーキャンは小型化やスマホ連携を優先せず、手に取りやすさや付け外しのしやすさ、紛失しにくさなどを含む「続けやすさ」を重視したとしている。
高機能より継続性重視 使いやすさが評価の焦点
テルマホンの狙いは、機能を増やすことより、使うまでの手間を減らす点にある。スマホ連携を前提としない設計は、アプリの導入や設定に不慣れな利用者でも扱いやすく、日常的な利用を妨げる心理的・操作上の負担を下げる可能性がある。
また、耳をふさがない構造や、あえて一定の大きさを確保した本体は、装着感だけでなく付け外しや保管のしやすさにもつながる可能性がある。大人世代向け製品では、小型・多機能であることが必ずしも利便性と一致しないため、操作数や管理負担を抑える設計は一つの差別化要因になり得る。
一方、集音器は補聴器ではなく、利用者の聞こえ方や必要な補助の程度によって適性は異なる。聞き取りやすさを高める設計を採っていても、すべての利用者に同じ効果が得られるわけではないため、製品区分や用途を理解したうえで選ぶことが重要になる。
今後は、音質や増幅性能だけでなく、装着、調整、充電、保管まで含めた使いやすさが、大人世代向けヒアリング機器の評価軸となる可能性がある。ユーキャンが重視する「続けやすさ」が実際の継続利用につながるかが、製品の評価を左右しそうだ。
ユーキャン 「耳穴をふさがない、スマホも不要。 大人世代の“使い続けやすさ”を追求した デジタル集音器「テルマホン」を9月3日に発売」
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