TikTokは地域の魅力を発信する新プロジェクト「TikTok GO Local」を世界で初めて日本で開始する。
第一弾では京都市・大津市と連携し、『成瀬は天下を取りにいく』のスタンプラリーと組み合わせ、動画視聴から観光予約までを結ぶ新たな地域プロモーションを展開する。
京都・大津で世界初の「TikTok GO Local」を開始
TikTokは、ショート動画から宿泊施設や観光体験を予約できる「TikTok GO」を活用した地域活性化プロジェクト「TikTok GO Local」を開始すると2026年7月28日に発表した。
世界初の展開となる第一弾は京都市・大津市が対象で、昨年締結した京都市との連携協定に基づく情報発信事業の一環として実施される。
本企画は、シリーズ累計発行部数250万部を超える人気小説『成瀬は天下を取りにいく』の舞台化を記念したスタンプラリーと連動する。
京都大学や南座、琵琶湖疏水記念館、近江勧学館、ミシガンクルーズなど京都・大津両市の対象スポットを巡りながら作品の世界観を楽しめる内容となっている。
TikTok GO、京都市、大津市は共同で10名以上のクリエイターを招へいし、現地を訪れて地域の魅力を紹介する動画を制作する。
7月28日にはクリエイターとともに京都市を表敬訪問し、取り組みの概要を報告したという。
8月1日から23日までは動画投稿キャンペーンを実施し、指定ハッシュタグを付けた投稿を募集する予定だ。
TikTokは本取り組みの背景として、動画が旅行行動へ与える影響の調査も紹介している。
同社による2026年6月の調査では、週1回以上利用するユーザーの33.5%が動画で見た場所を実際に訪れた経験があると回答した。
また、2025年には日本国内で「#旅行」の動画視聴数が前年比50%増、「#旅館」は160%増となり、2026年3月時点で、TikTok GOにおける宿泊予約の日次注文数は2025年9月比で約1.2倍に増加し、現地体験・ツアー商品の注文数は約4倍に拡大したという。
SNS観光の進化と広がる可能性
今回の取り組みは、動画で興味を喚起し、そのまま予約や現地訪問へ結び付ける仕組みを地域観光へ本格的に導入する点が特徴的である。
自治体にとっては、従来あまり知られていなかった地域資源の認知向上や、観光客の周遊促進につながる可能性がある。
また、人気観光地への集中を緩和し、周辺エリアへ人の流れを分散させる効果も期待される。
クリエイターならではの視点で地域の日常や文化を発信することで、従来の観光ガイドとは異なる魅力を伝えられる可能性もあるだろう。
一方で、SNS上で話題となった場所へ短期間で来訪者が集中し、地域住民の生活や観光インフラへ負荷がかかるリスクは否定できない。
また、プラットフォームのアルゴリズムやトレンドに集客効果が左右されるため、継続的な誘客には自治体や地域事業者による情報発信や受け入れ体制の整備も重要になるだろう。
今後、同様の取り組みが全国へ展開されれば、SNSを起点とした観光DX(※)のモデルケースとして他自治体へ波及するかもしれない。
動画視聴から予約、現地体験までを一体化する仕組みは、デジタル時代の新たな地域プロモーションとして注目を集めそうだ。
※ 観光DX:デジタル技術を活用して観光情報の発信や予約、現地での体験価値を高度化し、旅行者の利便性向上と地域経済の活性化を目指す取り組み。
関連記事:
TikTok、AI生成コンテンツの透明性を強化 教育機能やスパム対策を新たに導入

TikTok、Apple Musicと連携しフル尺再生機能やパーティー機能を追加 音楽発見からリスニングまでTikTokアプリ内で完結へ
