日本航空(JAL)と東京電力エナジーパートナーは、国内のJMB会員向け「JALガス」を発表した。7月23日から受け付け、ガス料金100円につき3マイルと、毎月1ポイントの「JAL Life Status ポイント」を付与する。
ガス料金100円で3マイル、7地域に展開
2026年7月15日に発表された「JALガス Powered by TEPCO」は、東京電力EPのガス小売基盤を活用し、JALマイレージバンク会員の日常支出にマイル獲得機会を広げるサービスである。
対象となる基本料金と従量料金の合計100円ごとに3マイルがたまり、100円未満の端数は切り捨てられる。なお消費税や原料費調整額、延滞利息、事務手数料などは対象外だ。
契約内容にかかわらず、「JAL Life Status ポイント(※)」も毎月1ポイント付与される。
「JALガス」の料金は各地域の都市ガス一般料金より約3%安くなるよう設計されているが、原料費調整額などを含む実際の請求額では、必ずしも同水準の割安になるとは限らないという。
対象は東京、武州、大東、東部、東邦、静岡、大阪の7エリアで、一部では生活トラブル対応やガス機器などの修理サービスも付帯する。
また、「くらしTEPCO web」で得られるポイントは、2026年8月末をめどにJALマイルへ交換可能になる予定だ。
JALガスサービス開始記念として、申込者に総額100万マイルを抽選で配布するキャンペーンも実施される。
JALは、航空以外でも生活の多様なシーンにおいてマイルを貯めたり利用できたりするようにする、「JALマイルライフ」を掲げており、今回もその施策の一つに位置づけられている。
※JAL Life Status ポイント:JALグループ便の搭乗や日常サービスの利用実績に応じて蓄積され、JAL Life Status プログラムの特典やサービスを利用する基準となるポイント。
固定費の囲い込みが進む一方、料金比較が重要に
本件における利用者の利点は、毎月発生するガス料金をマイル獲得へ結び付けられる点だろう。月1万円の対象料金なら年間3600マイルとなるため、航空機を頻繁に利用しない層でも、生活費を通じて残高を増やせる。毎月のステータスポイントも、JALとの接点を長期的に保つ動機になりうる。
JAL側には、航空需要に左右されにくい日常サービスへ顧客基盤を広げる効果が期待できる。東京電力EPも、JMB会員への訴求力を高め、価格だけでは差別化しにくいガス小売市場で付加価値を示せるだろう。
一方、マイル還元だけで契約を判断すると、原料費調整額や付帯サービス、現在の契約プランとの差を見落とす可能性がある。
約3%安いとの説明も、総支払額を一律に保証するものではない。また、対象地域も限られており、交換機能の一部も開始時点では未提供のため、年間の料金差と得られるマイル価値を合わせて比較する必要がありそうだ。
今後、電気や通信、決済との連携が広がれば、JALの非航空事業における顧客接点はさらに強まる可能性がある。ただし、特典の魅力を持続させるには、料金競争力とマイルの使いやすさを両立できるかが焦点となるだろう。
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