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サイバーエージェント、クオール薬局に受付AI導入 月13時間分の業務を自動化し薬剤師の対人業務を支援

PlusWeb3 編集部
PlusWeb3 編集部 Web3・AI専門メディア

2026年6月23日、サイバーエージェント傘下の医療AI企業MG-DXは、クオール薬局に薬局特化接客AIエージェント「薬局受付AIエージェント」の提供を開始したと発表した。受付業務の一部をAIが担うことで、待ち時間の短縮と薬剤師の業務負担軽減を図り、人とAIが協働する新たな薬局運営モデルの構築を目指す。

クオール薬局で受付業務をAI化

MG-DXが提供する「薬局受付AIエージェント」は、薬局における受付や案内業務を自動化する薬局特化型の接客AIエージェント(※)である。今回、クオールホールディングスが運営するクオール薬局で店頭受付機能「薬局AI受付」の運用が開始された。

導入の背景には、薬剤師不足や服薬指導など対人業務の重要性が高まる一方で、受付や案内業務の効率化が求められている現状がある。対象店舗では処方せん事前予約サービス「薬急便」の利用率が高かったものの、予約済み患者も受付窓口に並ぶ必要があり、店舗運営上の課題となっていた。

導入後は、事前予約した患者が受付コードを端末にかざすだけで受付が完了する。さらに、外出後に再来局した患者も窓口を介さず手続きを行えるようになった。

MG-DXによると、月間約1600回の受付対応をAIが担い、1回あたり約30秒の作業時間を削減することで、約13時間分の受付業務を代替している。受付情報は調剤室へ即時共有され、従来は事務スタッフが担っていた一次対応の一部を薬剤師が直接引き継ぐ運用へ変更された。これにより、スタッフの移動や情報伝達の負荷軽減にもつながっているという。

※接客AIエージェント:AIが利用者との対話や受付対応を行い、案内や手続きの一部を自動化するシステム。人による対応と組み合わせながら業務効率化を実現する。

薬局DXは効率化から体験向上へ

今回の取り組みは、薬局DX(※)の目的が単なる人件費削減や省力化だけでなく、患者体験の向上へ広がる可能性を示す事例の一つと考えられる。受付業務をAIが担うことで、患者の待ち時間短縮につながる可能性があるほか、薬剤師も服薬指導や相談対応といった専門性の高い業務へ時間を振り向けやすくなるとみられる。

また、薬局業界では薬剤師不足が継続的な課題となっている。夜間や休日など少人数で運営する時間帯にAIが一次対応を補完できれば、店舗運営の効率化や安定化に寄与する可能性がある。特に高齢化が進む日本では、限られた医療人材を有効活用する手段の一つとして注目を集めることも考えられる。

一方で、すべての利用者がデジタル受付を円滑に利用できるとは限らない。高齢者や機器操作に不慣れな患者への配慮、システム障害発生時の代替手段の確保などは、導入拡大に向けて検討が求められる課題になる可能性がある。

今後は受付業務だけでなく、予約管理や問い合わせ対応、服薬フォローなど周辺業務へのAI活用が広がる可能性もある。ただし、医療現場では患者ごとの状況に応じた柔軟な判断が求められるため、人とAIの適切な役割分担をどこまで実現できるかが、今後の普及を左右する要因の一つになると考えられる。

※薬局DX:デジタル技術を活用して薬局業務や患者サービスを改善し、生産性向上や医療品質向上を目指す取り組み。AIやオンラインサービスの活用も含まれる。

MG-DX プレスリリース

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