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面倒な定型作業を一度見せてCodexに覚えさせるRecord & Replayとは

PlusWeb3 編集部
PlusWeb3 編集部 Web3・AI専門メディア

OpenAIのCodexに用意されたRecord & Replayは、Mac上で行う作業を一度実演し、その流れを次回以降も使えるスキルとして残せる機能です。経費の申請、駐車場の予約、Issueの作成、動画の公開、定期レポートの取得など、毎回似た手順で進める作業に向いています。

文章だけでは伝えにくい細かな操作や、担当者ごとの進め方も、実際の画面操作を通じてCodexに伝えやすくなります。今後、定型作業をより身近に見直すきっかけになる可能性があるため、本プロジェクトの詳細を考察します。

実演から作業を覚えるCodex Record & Replay

CodexのRecord & Replayは、Mac上で行う作業を一度見せることで、その流れを再利用できるスキルとして残せる機能です。これまでAIに作業を任せるには、手順や条件を文章で細かく説明する必要がありました。しかし、実際の仕事には「この画面ではこの項目を選ぶ」「この名前の付け方にする」「最後にこの状態を確認する」といった、言葉だけでは伝えにくい細かな流れがあります。

Record & Replayでは、利用者が実際に作業する様子をCodexに見せることで、作業の進め方や確認するポイントを整理し、次回以降も使いやすい形にまとめられます。経費の申請、駐車場の予約、決まった形でのIssue作成、動画の公開、定期レポートの取得など、同じような手順をくり返す作業で特に使いやすいと考えられます。

利用するにはmacOS環境が必要で、画面操作を行うためのComputer Useも使える状態にしておく必要があります。また、初期の提供では欧州経済領域、英国、スイスは対象外とされています。利用できる環境には条件がありますが、一度見せた作業を次に使える形へ変えられる点は、AIをより身近な仕事の相棒として使うきっかけになりそうです。

参照:OpenAI Developers「Record & Replay」

録画前の準備でCodexに伝わりやすい作業にします

Record & Replayをうまく使うには、ただ作業を録画するだけではなく、Codexが後から理解しやすい形で見せることが大切です。特に大事なのは、手順がある程度決まっていて、どこまでできれば完了なのかがはっきりしている作業を選ぶことです。ここでは、録画を始める前から録画後にスキルを整えるまで、利用者が意識したいポイントを3つに分けて紹介します。

完了までの流れがわかっている作業を選びます

Record & Replayに向いているのは、担当者が普段から迷わず進められる作業です。たとえば、毎月決まったレポートを取得する、同じ形でIssueを作成する、決まった手順で動画を公開する、といった作業は相性がよいと考えられます。

一方で、毎回判断が大きく変わる作業や、途中で人に確認する内容が変わる作業は、録画してもCodexが次に使いやすい形へまとめにくくなる可能性があります。まずは「どこから始めるか」「何を入力するか」「最後にどの状態なら完了か」が説明できる作業から試すと、スキルとして使いやすくなります。はじめから難しい作業を選ぶよりも、流れが見えやすい小さな作業から始めるほうが、Record & Replayの良さを感じやすいです。

録画中は関係のない操作を入れないようにします

録画を始めると、Codexは作業に必要な操作や画面の内容を見ながら流れを学びます。そのため、録画中に関係のない画面を開いたり、別の作業まで続けたりすると、覚えさせたい内容がわかりにくくなる可能性があります。

利用するときは、CodexアプリのPluginsから「Record a skill」を選び、表示された内容を確認したうえで、必要な説明を加えてから録画を始めます。その後、Codexから録画の許可を求められたら、準備ができたタイミングで許可します。作業が終わったら、メニューバーや画面上の表示から停止するか、Codexに完了したことを伝えます。録画は長くしすぎず、一つの目的に絞ることが大切です。短くまとまった録画のほうが、Codexにとっても内容を整理しやすくなります。

録画後にスキルの中身を整えます

録画を止めると、Codexは記録した作業を確認し、どんなときに使うのか、どんな情報が必要なのか、どの手順で進めるのか、最後に何を確認するのかを含むスキル案を作ります。ただし、実際の仕事では、画面に出てこない好みや判断の基準もあります。

たとえば、ファイル名の付け方、最初から選んでおく項目、例外が起きたときの判断、チームでよく使う言い回しなどです。こうした細かな前提は、録画後にCodexへ伝えることで、スキルをより使いやすくできます。Record & Replayは、録画して終わりではありません。作られたスキル案に人の目で補足を加え、実際の仕事で使いやすい形に近づけることで、次回以降の作業がスムーズになります。

作成したスキルを次の作業で使い回します

引用:OpenAI Developers「Record & Replay」

Record & Replayの特徴は、一度見せた作業をその場だけで終わらせず、次の作業でも使える形にできることです。録画によって作られたスキルは、毎回まったく同じ内容をくり返すためだけのものではありません。日付、ファイル、入力内容、対象期間など、その回ごとに変わる情報を伝えながら、共通する流れをCodexに任せる使い方が中心になります。

新しいスレッドでスキルを呼び出します

録画後に作られたスキルは、新しいスレッドでCodexに使うよう依頼して再利用します。このとき大切なのは、前回と同じ流れで進める部分と、今回だけ変わる情報を分けて伝えることです。

たとえば、アップロードするファイル、作成したいIssueの内容、レポートの対象期間などは、その都度指定します。Codexは、録画から作られたスキルを手がかりにして、作業の進め方を理解します。利用者は毎回長い手順を書くのではなく、「このスキルを使って、この条件で進めてください」と伝える形に近づきます。これにより、定型作業のたびに説明を作り直す手間を減らしやすくなります。毎回少しだけ内容が変わる作業ほど、この使い方は役立つと考えられます。

Computer Useやブラウザ操作と組み合わせます

Record & Replayで作られたスキルは、Codexが今使える環境の機能と組み合わせて実行されます。公式ページでは、Computer Use、ブラウザ操作、インストール済みのプラグインなどと組み合わせられることが示されています。

これは、単に手順をメモとして残すだけではなく、画面操作やWeb上の作業、連携済みの機能を使った処理へ広げられることを意味します。たとえば、定期レポートを取得する作業であれば、対象期間だけを変えながら同じ流れをたどる使い方が考えられます。Issue作成であれば、毎回違う内容を入れつつ、項目の選び方や最後の確認の流れは共通化できます。人が毎回同じ画面を開いて確認する負担を減らし、必要な部分だけ人が判断する形に近づけられる点が使いやすいところです。

使える環境と管理設定を確認します

Record & Replayは、どの環境でもすぐに使える機能ではありません。利用にはmacOSが必要で、Computer Useも利用できる状態にしておく必要があります。また、初期の提供では欧州経済領域、英国、スイスは対象外とされています。

組織でCodexを管理している場合は、設定にも注意が必要です。requirements.tomlで管理している環境では、computer_useの設定がRecord & Replayにも関係します。computer_useがfalseに設定されていると、Computer UseだけでなくRecord & Replayも利用できません。導入を考えるときは、機能そのものの便利さだけでなく、自社の利用地域、端末環境、管理設定を先に確認しておくことが大切です。使えない原因が不具合ではなく、提供条件や設定にある場合もあります。

Record & Replayは小さく始める作業改善に向いています

Record & Replayは、業務の流れをすばやくスキルにしたいときに使いやすい機能です。特に、まずは個人や小さな範囲の定型作業で試しやすいと考えられます。たとえば、日々の報告書取得や決まった画面入力のように、作業の型はあるものの、毎回少しだけ内容が変わる業務では、最初から大きな仕組みを作るよりも、実演からスキルにするほうが始めやすいです。

一方で、チーム全体に安定した形で配布したい場合や、複数のスキルをまとめたい場合、アプリとの連携や外部ツールとつなぐ仕組みまで含めたい場合は、別のプラグインとして整える方法も示されています。つまり、Record & Replayは「まず使ってみる」「現場の手順を形にする」ための入り口として使いやすい機能です。

そこから使う人が増え、管理方法や運用ルールが必要になった段階で、プラグイン化を考える流れが自然です。小さく試し、実際に役立つ作業だけを少しずつ育てていく考え方は、Codexを日々の仕事に取り入れるうえで大切になります。いきなり大きな変化を目指すのではなく、よくある作業を一つずつ見直すことが、無理のない活用につながります。

今後の展望

Codex Record & Replayは、単なる作業の記録ではなく、現場にある細かな手順や担当者ごとの工夫をCodexに伝えやすくする方法の一つになる可能性があります。今後は、作業の引き継ぎ、個人に合わせた仕事の支援、チームで使うスキルの整理という3つの方向で活用が広がると考えられます。

言葉にしにくい作業のコツを残しやすくします

Record & Replayの大きな価値は、文章だけでは説明しにくい作業を、実際の操作から残せる点にあります。多くの職場では、マニュアルに書かれていない細かな判断が日々の仕事を支えています。たとえば、申請画面でどの項目を先に確認するか、Issueを作るときにどの情報を入れるか、レポートを取得した後にどの状態なら完了と見るかといった判断です。

こうした内容は、担当者が経験で覚えていることが多く、新しく入った人へ伝えるには時間がかかります。Record & Replayを使えば、担当者が実際に作業する様子をもとに、Codexが手順や必要な入力、最後の確認方法をスキルとして整理できます。これは、ただの録画というよりも、作業の流れを次に使いやすい形へ変える仕組みです。

今後は、異動や退職によって失われやすい作業のコツを残す手段としても活用される可能性があります。特に、毎月の経理処理、社内申請、公開前チェック、定期レポートの取得など、担当者に頼りがちな作業ほど効果が出やすいと考えられます。マニュアルを最初から細かく作るのが難しい場合でも、まず作業を見せてスキル化することで、引き継ぎの負担を減らせる可能性があります。

一人ひとりの進め方に合う支援へ近づきます

Record & Replayは、くり返し行う作業だけでなく、利用者の好みが出やすい作業にも向いています。仕事では、同じ目的の作業であっても、人によって進め方が少しずつ違います。ファイル名の付け方、入力欄を埋める順番、Issueの書き方、レポートの保存場所、確認するときの基準などは、組織のルールと個人の工夫が重なって決まることがあります。

従来の自動化では、こうした細かな好みを前もってすべて設定する必要があり、使い始めるまでの手間が大きくなりがちでした。Record & Replayでは、作業を実演した後に、見た目だけでは伝わりにくい好みや判断ポイントを追加で伝えながらスキルを整えられます。

今後は、Codexが同じ手順をただくり返すだけではなく、「この人はこの形で保存する」「このチームはこの項目を必ず見る」といった違いをふまえて支援する方向に進むと考えられます。これは、AIを全員が同じように使う道具として見るだけでなく、それぞれの働き方に合わせて調整する考え方です。編集、営業、バックオフィス、制作など、同じツールを使いながらも流れが人によって変わる仕事では、特に使いやすくなる可能性があります。

小さなスキルをチームで使いやすい形に育てます

Record & Replayは、最初から大きな仕組みを作らなくても、現場の小さな作業から始められる点に特徴があります。今後の活用では、個人が作ったスキルをそのまま使うだけでなく、よく使われるものを選び、チームで使いやすい形に整えていく流れが大切になると考えられます。

たとえば、ある担当者が録画したレポート取得のスキルが便利であれば、他のメンバーも使いやすいように、入力する項目や確認するポイントを整理します。さらに、関連する作業をまとめたり、社内アプリや外部サービスとの連携が必要になったりすれば、別のプラグインとして整える選択肢も出てきます。

この流れは、最初から完成度の高い業務システムを作るのではなく、現場で実際に使われた作業をもとに少しずつ改善していく考え方です。ただし、チームで使う段階では管理も重要になります。録画時に秘密情報を入れないこと、どのスキルを正式に使うかを決めること、古くなった手順を見直すことが必要です。

Record & Replayで作った小さなスキルは、作業改善のたたき台として使いやすいものです。実際に役立つとわかったものだけをチームに広げていけば、無理なく仕事の進め方を整えられます。今後は、現場で生まれたスキルを集め、必要なものを見直しながら、チーム全体で使いやすい形にしていく使い方も考えられます。

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