ZOZO、生成AIでレビューチェック業務を7割弱削減
ファッションECサイト「ZOZOTOWN」を運営する株式会社ZOZOが、生成AIを搭載した「アイテムレビューパトロール」を開発した。ガイドラインの違反に該当するレビューの監視作業に要する時間を約3割に削減し、業務効率化とレビューの質の向上を実現した。この仕組みは、別のサービスプロバイダによる業務改善の参考例としても注目されている。
生成AIの活用背景と目的
ZOZOTOWNでは、ユーザーが購入した商品のサイズ感や着用感などのレビューを投稿できる機能を提供している。これらのレビューは、他のユーザーの購入判断において重要な参考情報である。
ただし、いわゆる「やらせレビュー」や「商品不良に関する情報」など、ガイドライン違反の投稿も存在するため、これらを適切に管理する必要があった。
通常、これらの監視業務は人手で行われており、大量のレビューを監視するための作業効率に問題があった。そこでZOZOは、生成AIを搭載したツールを開発し、自動化を推進した。
アイテムレビューパトロールの仕組みと効果
ZOZOが開発した「アイテムレビューパトロール」は、大規模言語モデルを搭載している。このツールは、ZOZOTOWNのレビューガイドラインに基づき、違反の可能性が高い投稿を自動で検出する。検出されたレビューは、最終的に従業員が監視する二段階の体制を取っており、AIの不確実性にも対応している。
このツールの運用により、2024年4月から7月までの4ヶ月間で、監視業務時間を67.7%削減し、検査が必要なレビュー件数を68.5%削減することに成功した。これにより、レビューの質の向上が期待され、ユーザーの購入意思決定において、より有益な情報提供が可能となった。
この効果を反映し、ZOZOは今後も生成AIを含むAI技術の業務への活用を推進し、業務効率化とサービス向上を目指していく方針である。
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