超富裕層向けの会員制投資クラブであるTIGER 21が、総資産2000億ドルのうち最大60億ドルを仮想通貨に投資したことが、2024年に公表された情報で明らかになった。

この投資は、メンバーが自身の資産の約1%から3%をデジタル通貨に配分していることに基づいている。本記事では、TIGER 21の概要、仮想通貨投資の背景、市場動向、メンバーの声、そして今後の展望について掘り下げていく。

富裕層投資家ネットワークTIGER 21の仮想通貨投資の背景と動向

TIGER 21（The Investment Group for Enhanced Results in the 21st Century）は、1999年に設立された超富裕層向けの会員制投資クラブだ。世界53都市に拠点を持ち、約1450人のメンバーが参加している。メンバーは、成功した起業家や投資家、企業幹部などで構成されており、互いに知識や経験を共有し、資産管理や投資戦略について議論する場として活用されている。

近年、TIGER 21のメンバーの間で、プライベート・エクイティ（※）への投資が不動産を上回る割合を占めるようになっている。これは、富裕層が新たな成長性を求めていることを示唆している。仮想通貨への投資も、この流れの一環として捉えられている。

TIGER 21の創設者であるマイケル・ソネンフェルト氏は、仮想通貨が富裕層にとって価値の貯蔵手段や不安定性に対するヘッジとして機能していると述べている。
特にビットコインは、金の代替物としての役割を果たしているとされ、過去1年間で125%以上の価格上昇を記録している。このことが、TIGER 21のメンバーがデジタル通貨市場に対して強気の姿勢を示している要因の一つと考えられる。

市場動向、メンバーの声、今後の展望

ビットコインは過去1年間で125%以上上昇しており、富裕層にとって価値の貯蔵手段としての役割を果たしている。また、メンバーの現金保有が17年ぶりの低水準に達していることも、市場の高い信頼を示す一助となっている。

ソネンフェルト氏は、デジタル通貨の分野が依然として刺激的であると語っている。TIGER 21のメンバーは、総資産2000億ドルのうち約60億ドルを仮想通貨に投資しており、これはメンバーが自身の資産の1%から3%をデジタル通貨に配分しているということになる。

TIGER 21は、今後も仮想通貨市場への投資を続ける意向を示している。
TIGER 21の動向は、仮想通貨市場の未来や投資価値を判断する上で非常に有用な情報となるのではないだろうか。

※プライベート・エクイティ：未上場企業に対する投資のこと。