米スターバックスがNFTポイントサービスβ版をリリース、スタバのNFT戦略とは
多くの人が日常的に利用するスターバックスコーヒー。
仕事の合間で一息つきに利用される方も多いと思います。
そんなスタバが、NFTを活用したメンバーシッププログラム「Starbucks Odyssey(スターバックスオデッセイ)」のβ版をリリースしました。
この記事では、Starbucks Odysseyの内容とスタバのNFT戦略について徹底分析していきます。
スターバックスのこれまでの成長戦略
スターバックスは、1971年に大学からの友人であった教師とライターが開業した小さなコーヒー豆店でしたが、いまや世界中の人々に愛されるコーヒーチェーンになりました。
そこには今回のNFT戦略にもつながるようなユニークな成長戦略があったようです。
コーヒーと居心地の良い場所の提供
コーヒー店としてスタートしたスターバックスですが、顧客への提供はコーヒーのみには留まりませんでした。
経営陣は、スターバックスの店舗を、ただコーヒーを飲んでくつろぐ空間ではなく「ここにいること自体が素晴らしい体験となる劇場」にすることを目指しました。
その結果が、スタバを利用したことがあるひとならわかるであろう、あの何とも言えない落ち着いた空間を実現しているのでしょう。
SNSマーケティングへの尽力
スターバックスの公式SNSのフォロワーは
Instagram 1780万人
Twitter 1100万人
と、他の同カテゴリー企業には類を見ない数になっています。
Instagramでは「映え」を意識したおしゃれな投稿が並び、Twitterでは積極的に質問やリプなどで顧客とのコミュニケーションをとっているようです。
スターバックスの企業戦略の特徴として、常に顧客のことを意識していることと、他には類を見ないような角度からのアプローチが挙げられます。
Starbucks Odysseyとは
Starbucks Odysseyについて、基本情報からまとめます。
NFT獲得プログラム
Starbucks Odysseyは、スターバックスが、アメリカのリワード会員と従業員に対して提供する「新しい特典やコーヒーへの没入体験につながるNFTを獲得・購入できるプログラム」です。
ユーザー側は、NFT化されたデジタルスタンプを購入すると、今までにないユニークなグッズやアーティストとのコラボ商品の販売、限定イベントへの招待などが提供されます。
特典の内容は
NFTを購入することで受けられる体験や特典には3つのレベルがあり、レベルが上がるほどリッチな体験やユニークな特典がもらえる仕組みになっているようです。
具体例としては以下のようなものが挙げられています。
・エスプレッソ作りのバーチャル教室
・人気アーティストとのコラボ商品へのアクセス権
・スターバックス・リザーブ・ロースタリーの限定イベントへの招待
・コスタリカのスターバックス契約コーヒー農場への旅行
参加するには
Starbucks Odysseyに参加するには、現状(2022年12月15日現在)アメリカのスターバックスリワード会員になる必要があります。
会員登録後、NFTスタンプを購入することでプログラムに参加できるようです。
ちなみに、NFTスタンプの購入はクレジットカードで決済可能で、ウォレットアドレスの所持は必須ではありません。
日本版が今後リリースされる可能性は大いにありますが、現在スターバックスはStarbucks Odysseyの日本版リリースについて何も発表していません。
スターバックスのNFT戦略
コーヒーチェーン業界トップのスターバックスがこのNFTプログラムを導入した意図についてまとめます。
デジタルにおけるサードプレイスの提供
スターバックスはブログにて、Starbucks Odyssey開発の経緯について、「デジタルのサードプレイス(第三の場所)」を創造したいと説明しています。
サードプレイスとは、家庭でも職場でもない、帰属感を感じられる居場所のことで、同社の企業戦略で頻繁に使用されています。
これまでも、Wi-Fiのいち早い設置や報酬ポイントシステムの導入などで注目を浴びてきたスターバックスですが、Web3領域に対しても積極的に活用していくと述べました。
スターバックスはWeb3を活用することで、新しいデジタルコミュニティを構築することが可能だとしていて、Web3を使った新たなくつろぎの場所を目指しているようです。
ロイヤルカスタマーの囲い込み(筆者考察含む)
Starbucks Odysseyのリリースの狙いには、顧客上位層の囲い込みも挙げられます。
スターバックスには多くのファンがいますが、コーヒーチェーン業界には多くの競合も見られます。近年では品質や価格競争が激化しており、メーカーとしては自陣のファンは囲い込みたいところ。
そこで、今回のNFTプロジェクトのリリースに至った点もあると考えられます。
今回のβ版ローンチ後には「Nifty Gateway」が提供する「Starbucks Odysseyマーケット」にアクセスして、会員間でスタンプを売買することも可能になる予定という報告もあります。
NFTを活用して堅いファンコミュニティの確立に乗り出しているようです。
まとめ
スターバックスが始めたNFTサービス「Starbucks Odyssey」
そこには様々な機能・特典と、世界的コーヒーチェーンの狙いがありました。
現在はアメリカのみでの実装となっていますが、今後は日本を含む世界の国々での活用も行われると思われます。
続報に注目していきたいところです。
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参考文献
・サムネイル画像はこちらから引用
・「COINPOST」より引用【スターバックスNFTサービスリリース】の記事はこちら
・「あたらしい経済」より引用【スターバックスNFTβ版ローンチ】の記事はこちら
・「BITTIMES」より引用【Starbucks Odysseyのベータ版テスト開始】の記事はこちら