NewLoがプレシード資金調達 Soneium発Web3マーケ支援が本格始動

2025年5月26日、国内Web3スタートアップのNewLo株式会社が、Web3マーケティングプログラム「NewLo」に関するプレシード資金調達の実施を発表した。調達資金は「NewLo Quest」の開発強化およびマーケティング展開に充てられるという。
Web3キャンペーン支援「NewLo」が資金調達、正式版ローンチへ
NewLo株式会社は5月26日、Web3マーケティングプラットフォーム「NewLo」のプレシード資金調達を完了したと発表した。
今回の資金調達は、mint startup fund2号投資事業有限責任組合を引受先とするJ-KISS型新株予約権(※)および、複数の国内投資家・事業会社を引受先とした第三者割当増資の形で実施された。
なお、具体的な調達額は非公開となっている。
NewLoは、Ethereumレイヤー2のブロックチェーン「Soneium」上での展開が計画されており、同チェーンのインキュベーションプログラム「Soneium Spark」にも採択されている。
同社は今回の調達資金を活用し、「NewLo Quest」の開発体制を強化するとともに、マーケティング施策を本格化させる。
「NewLo Quest」はWeb3トークンを用いたキャンペーン運営が可能なプラットフォームであり、企業がユーザー参加型のプロモーションを実施できる仕組みだ。ユーザー側も参加報酬としてトークンを獲得できる点が特徴で、新しい形の“ポイ活”体験として注目できる。
現在、α版の公開が間近に控えており、今後はユーザーフィードバックを踏まえたβ版、正式版の段階的リリースを予定しているという。
※J-KISS型新株予約権:スタートアップ向けの資金調達手段の一種で、将来的に株式に転換されることを前提とした新株予約権。日本版SAFEとも呼ばれる。
今後の展望、Web3マーケの新潮流となるか
今後の注目点としては、「NewLo Point Exchange(仮称)」の実装がある。
これはWeb2時代のポイ活層をWeb3へ橋渡しする試みとして、ユーザー獲得面で重要な役割を果たすと考えられる。既存ポイント経済圏からトークンエコノミーへの接続は、新規ユーザーにとっての参入障壁を下げる施策になるだろう。
中長期的には、NewLoが目指す独自トークンを軸としたエコシステムが、どれほど実需と結びつくかが成否を分けるポイントになるだろう。
現段階では実証事例が乏しく、ユーザーにとっての明確な価値が定義されていないため、ユースケースの創出と継続的利用の仕組みづくりが求められる。
また、計画されているグローバルアジア市場への進出が成功すれば、先行者利益を得られる可能性がある。
ただし、競争環境が激化する中では、差別化された機能・UX設計がなければ、淘汰されるリスクもあるため、技術と戦略の両面で高い完成度が求められるだろう。