クラスメソッド、生成AIでソフト開発を加速　トライ＆エラーを支援する新サービス

2025年4月23日、クラスメソッド株式会社（日本）は、生成AIを活用してソフトウェア開発のプロセス全体を最適化する「AI駆動開発支援サービス」を発表した。
企業の開発チームが失敗を恐れず挑戦できる環境を提供し、イノベーションの促進を目指すとしている。

AI駆動開発で企業の開発力を底上げ　トライ＆エラーを推奨

クラスメソッドが発表した「AI駆動開発（AI-Driven Development）」は、生成AIを取り入れ、ソフトウェア開発におけるあらゆる工程の効率化と迅速化を図るものである。

特に注目すべきは、失敗を恐れずトライ＆エラーできる挑戦的な開発スタイルを支援している点だ。
従来の開発現場では、試行錯誤のコストが高く、慎重な計画と実行が求められてきた。しかし、AIを活用することでPoC（概念実証）やMVP（実用最小限の製品）の作成が迅速に行えるため、早期段階から市場の反応を得ながら改善を重ねることが可能となると考えられる。

サービスは二本柱で構成されている。
一つはPoC/MVP開発支援であり、AIによってプロトタイプ作成のスピードと精度を高め、コストを抑えつつ市場投入までの時間を短縮する。
もう一つはAI駆動開発実践プログラムで、AI技術を活用した開発プロセスを学び、実践を支援するものだ。これにより、企業内にトライ＆エラーを推奨する文化を根付かせ、継続的なイノベーションを実現する環境づくりを後押しする。

スタータープランとして、PoC/MVP開発支援（1〜2カ月間・複数アプローチの検証含む）は150万円から、AI駆動開発実践プログラム（1日の集中ワークショップ＋1カ月のフォローアップ）は100万円から提供される。
価格設定は、AI導入のハードルを下げ、幅広い企業が気軽に挑戦できることを意識したものとなっている。

AI開発支援市場での差別化と今後の展望

現在、生成AIの技術革新は著しく、ソフトウェア開発の現場でもその活用は加速している。
クラスメソッドの「AI駆動開発支援サービス」は、こうした市場の潮流に乗りつつも、開発文化そのものを変える点で一線を画している。多くの企業がAI導入を検討する中、技術的な支援にとどまらず、失敗を恐れず挑戦できる開発プロセスの定着を支援する点が魅力だろう。

一方、競合他社も同様のAI支援サービスを展開し始めており、価格競争や提供内容の差別化が進む可能性は高い。
今後はクラスメソッドも、開発支援の対象領域を広げ、さまざまな業界や用途に対応することで競争優位性を強化する計画だが、他社との差別化を維持するためには、技術面だけでなく、教育・育成支援や運用ノウハウの提供といったソフト面での強化も必要になってくるだろう。

企業が競争力を維持・向上するためには、AIを活用した開発プロセスの導入が不可欠となりつつある。
この潮流の中で、クラスメソッドのサービスがどこまで市場に浸透するか、注目されるところだ。