さくらインターネット、新サービス「Buddies」提供開始 AIと認知脳科学でビジネスマッチングを進化

さくらインターネットは2025年3月25日、ビジネス向けマッチングサービス「Buddies」の提供を開始した。
AIと認知脳科学を融合し、行動データをもとに相性の良い人物を提案する。
AIが「行動のリズム」から導くマッチング 認知脳科学に基づく新指標「シンクロ率」を活用
「Buddies」は、さくらインターネットが提供するWebベースのマッチングサービスである。ビジネスシーンにおける新たな出会いを支援することを目的として開発された。
利用者はまず、自身のスキルや取り組みたい内容をテキストで入力する。
その情報をAIが解析し、最適な相手とのマッチングを提案する仕組みとなっている。
最大の特徴は、「シンクロ率」と呼ばれる独自指標にある。
この指標は、筑波大学の川崎真弘准教授が開発したもので、2人の行動リズムをもとに相性を数値化する技術だ。
単なるプロフィール比較ではなく、時間帯や行動のテンポといった無意識の行動パターンに着目する点が新しい。
これにより、表面的なスペックにとらわれない、人間関係の深層部分に踏み込んだマッチングが可能になるとされている。
Buddiesはテキスト解析AIを使用し、入力したやりたいことや、スキルを分析することで、ユーザー同士の親和性を判断する。
8月までの期間限定提供 実証実験で得られるフィードバックが今後の展開を左右する
今回の提供は実証実験としての位置付けであり、2025年3月25日から8月25日までの約5か月間限定とされている。
この期間中、実際の利用者から得られるデータとフィードバックを元に、サービスの有用性や改善点を検証していく見通しである。
Buddiesの参加方法はウェブページでの利用登録が必要だ。
また、さくらインターネットが運営しているオープンイノベーション施設「Blooming Camp」では、Buddiesの特設ブースが設けられる。
Buddiesは、ビジネスの可能性を広げる起点としての役割も期待されている。
相性の良いパートナーが見つかれば、新たなプロジェクトの着想やコラボレーションが生まれる可能性がある。
一方で、デメリットや課題も見逃せない。
まず、シンクロ率という新指標は革新的である反面、その評価基準や信頼性がどれほど担保されているかは未知数だ。
人間関係は数値化しきれない曖昧さを含むものであり、過剰な期待が逆効果を招くリスクもある。
今後は実証実験の結果を踏まえ、正式なサービス提供へと移行する可能性がある。
技術と人間理解を融合したこの試みが、ビジネスにおけるマッチングの常識を更新する存在となるか注目される。
Buddies利用登録サイト:https://buddies.sakura.ad.jp/
Blooming Camp:https://bloomingcamp.sakura.ad.jp/
ニュースリリース:https://www.sakura.ad.jp/corporate/information/newsreleases/2025/03/25/1968219068/