OpenInfra、Linux Foundationへの参加を発表 オープンソースコミュニティ強化へ

2025年3月12日、Open Infrastructure Foundation(OpenInfra)は、Linux Foundationへの参加を正式に発表した。この提携により、両組織は協力してグローバルなオープンソースエコシステムを強化し、信頼性の高いソリューションの提供を目指す。
提携の背景と目的
OpenInfraは、2012年にOpenStack Foundationとして設立され、オープンソースのクラウドプラットフォームであるOpenStack(※1)の開発と普及を推進してきた。
2020年に現在の名称へと変更し、Kata Containers(※2)やStarlingX(※3)など、より広範なプロジェクトを手掛けるようになった。
一方、Linux Foundationは2007年に設立され、900以上のオープンソースプロジェクトを管理するなど、オープンソースの標準化と普及に大きく寄与している。
この度の提携は、両組織が協力してオープンソースコミュニティを強化し、信頼性の高いソリューションを提供することを目的としている。
OpenInfraとLinux Foundationは、KubernetesやPyTorchなどの主要プロジェクトと連携し、データセンターのモダナイゼーションを推進する予定だ。
※1 OpenStack:オープンソースのクラウドコンピューティングプラットフォームで、パブリックおよびプライベートクラウドの構築と管理を可能にする。
※2 Kata Containers:軽量で高速なコンテナ技術を提供するオープンソースプロジェクト。
※3 StarlingX:エッジコンピューティング向けの完全なクラウドソフトウェアスタックを提供するオープンソースプロジェクト。
期待される成果と今後の展望
今回の提携により、開発者がオープンソースの原則に基づいて活動しやすい環境が整備されることが期待されている。
人工知能(AI)の需要増加やデジタル主権の影響により、データセンターインフラ市場は大きな変革期を迎えている。このような状況下で、両組織のリソースを組み合わせることで、9兆ドル規模のオープンソース市場をリードする絶好の機会が生まれている。
さらに、OpenInfraが扱うAirship、Kata Containers、StarlingXなどのプロジェクトも強化される見通しである。これにより、グローバルなオープンソースエコシステムがさらに拡大し、信頼性の高いインフラストラクチャの構築が進むのではないだろうか。
両組織の協力が、オープンソースの未来において重要な役割を果たすことが期待される。